営業リストの作成方法と効果的な営業活動を実現するための管理術

営業 リスト

営業を行う上で欠かせない「営業リスト」。お客様とのコミュニケーションの中での営業トークが、営業マンとしての腕の見せ所だと思われがちですが、質・量ともに優良な営業リストがなければ、どんなにスキルがあっても成果には反映されにくい可能性が高いです。

そもそも自社の商品・サービスを活用してもらえる可能性が低いお客様にアプローチしても、営業マンの労力の無駄になってしまいますし、アプローチを受けるお客様にとっても迷惑に感じられてしまう可能性も高くなります。

本記事では、営業の成果を大きく左右する重要な営業リストについて解説します。営業リストの作成方法から管理方法までを具体的にご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

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営業リストとは

営業リストとは、営業マンがアプローチする対象となる見込み顧客の一覧表のことを指します。氏名、電話番号、メールアドレス、住所などのほか、BtoBであればホームページのURLや代表者の氏名、担当者名などもまとめたものが一般的です。

営業リストがあることで、営業マンはどのお客様にアプローチをするべきかを瞬時に把握し、連絡することができます。逆に、リストがないと営業アプローチをする前に一件一件、上で記載した情報を自ら収集をした上で営業アプローチをしなくてはいけなくなります。

営業リストがなぜ大切なのか

営業成績は営業リストの「量」と「質」の2点について考えてみます。まず、営業リストの「量」が少ない場合、アプローチ先の数が少なくなるため、受注件数も少なくなるでしょう。一方、営業リストの「質」が低ければ、どんなに量があっても興味・関心を持ってもらうことができなかったり、適切なキーマンと会話ができず、受注につながる確率は低くなってしまいます。

つまり、量・質ともに適切な営業リスト作成が何より重要なのです。それにより、アプローチするべき相手に、正しい情報を提供することができるようになります。また、適切な量にすることにより「営業リストが枯渇して営業アプローチ先がなくなってしまった……」「量が多すぎて全てのリストにアプローチしきれず、対応漏れしてしまう……」という状況を防ぐことができます。

さらには、営業リストを管理する上で、顧客とのやりとりも残しておくことができるようにすることで、営業部内での情報共有や過去の文脈を理解した上でアプローチをすることができるようになります。一人の顧客に対して、同じ日に違う営業マンから電話してしまうミスも防ぐことができるでしょう。

営業リストを作成する前に考えること

営業リストを作成する前には、自社のペルソナ(理想的な購買顧客像)を明確にしましょう。ペルソナが明確でなければ、どのような顧客属性をまとめた営業リストを作成したらよいかが分からなくなってしまいます。

また、営業リストが作成できたとしても、自社の商品・サービスのニーズと合わない顧客を集めたリストになってしまう可能性があります。営業アプローチで興味・関心を持ってもらうことができるようなメッセージを伝えられなければ、案件化率や受注率は高めることはできません。

効率的に営業リストを作成する方法

営業リストを効率的に作るためには、どのような方法があるでしょうか。ここでは8つの手法について解説します。

営業リストを効率的に作る方法

リストを購入する

BtoBであれば、リスト業者やデータベースを持っている業者から、企業規模、業種などを含んだリストを購入することができます。業者によってはペルソナに合った条件でリストを出力することが可能であったり、業界や企業の財務情報や動向まで収集している企業もあります。

データの情報を可能な限り最新に更新し、きれいに管理している企業を選定すれば、リストを出力する際の手間や出力後の欲しい情報との不一致などの問題を避けることができます。業者によって、購入費用も情報の収集元も異なります。それぞれに得意なリストの分野もあることでしょう。事前によく業者を選定しておくことが欠かせません。

Webサイトのクローリングで収集

クローリングとは、Webサイトの情報を取得する自動プログラムを活用して、自動的に情報を収集していくことです。このような、クローラーを活用してWeb上に公開されている企業情報などを読み取り、リスト化することができます。

通常、各企業のサイトには、それぞれ異なった体裁で、企業名や代表者名、住所などの企業情報が掲載されています。手動でコピーアンドペーストをしていくことは膨大な時間がかかってしまいます。しかし、クローラーを使用することで、必要な情報だけを抽出・整理しておくことが可能になります。

イベントや展示会に出展する

イベントや展示会にブースなどを出展することで、イベント参加者の情報を収集することができます。イベントの規模が大きくなればなるほど参加者も増え、リストの量も多くなるでしょう。

直接会場内で名刺交換を行うなど対面での接点が発生するため、その後の営業活動の障壁が低くなりやすいメリットがあります。イベントや展示会に参加する人は、元々何らかのニーズを抱えて参加していることもあるため、受注の確度も高い見込み客と会える可能性もあります。

しかし、中には集客力の低いイベントもあります。出展したはいいものの、思うような量のリストが得られないことも。イベントの規模や開催地、時期、主催などを調べた上で、自社に合ったイベントや展示会に出展するようにしましょう。

メール施策で反応があった顧客をリスト化する

メルマガやダイレクトメール、自社イベントの誘致メールを一斉送信した際に、メールを開封した人やリンクをクリックした人をグルーピングしてリスト化することもできます。

メールの開封確認やリンクのクリックを知るためには営業支援ツールなどのITツールを使うと有効です。営業支援ツールを使えば、メルマガを開封した人に向けて、より詳しく解説した小冊子などのコンテンツを提供したり、リンクをクリックした人には営業マンから具体的な事例の紹介として電話をかけて見ることも簡単にできます。

これらをツールを使わずに手動で一件一件対応するとなると、膨大な時間がかかってしまい、営業マンの営業活動の時間を圧迫してしまいかねません。営業効率をあげるためにも営業支援ツールを活用することも有効です。

自社でのイベントを開催する

自社によるセミナーやイベントなどを開催し、申込みによりリストを作成することができます。場合によっては、他社と共催してイベントを行うことでさらにリストの幅を拡大することができます。外部の媒体で収集するリストと違って、自社イベントに参加する人のリストになるため、見込み度合いの高いリストになることが多いでしょう。

SNSで収集する

近年、検索エンジンだけではなくSNSでも情報を検索する人が増えています。SNSで情報発信する企業も増えています。そのため、BtoCの商材はもちろん、BtoBの商材においてもSNSでコンテンツ発信を行い見込み客の情報を獲得することもできるようになってきています。特にFacebookInstagramTwitterなどはアプリ上に広告を表示させることもできますので、自社に合ったセグメントに向けてメッセージを伝えることができます。

また、自社の取り扱う商品・サービスによっては、チャットツール(LINEなど)で公式アカウントを作成し、顧客との連絡を取れる手段を獲得することもできるようになっています。

アプローチ後の営業リストの管理術

営業リストを元にアプローチを行ったら、営業リストを適宜管理していく必要があります。ここでは管理していく際に大切なことを紹介します。

ランクをつける

リストにある顧客全てが自社の見込み客になりうるとは限りません。そこで、各営業マンが顧客に対してアプローチを行ったら、アプローチの感触をリストにランクとして記載していくと管理がしやすくなります。例えば、以下のようにA、B、C3つのランクに分けることができます。

  • Aランク(受注の可能性が高い、もしくはすでに商談が進んでいる)
  • Bランク(その人の抱えるニーズや条件が自社の商材とマッチしている)
  • Cランク(受注の見込みはない)

上記のように、それぞれのランクの判断基準を明確に決めておくことで、営業マン同士での共有が容易になるでしょう。例えば、Cのランクが付けられた顧客には直接訪問しないなどのルールを決めることで、営業活動が効率的に行えます。

接触情報の蓄積

営業支援ツールや顧客管理システムを活用し、営業アプローチを行った際の話の内容や情報などを蓄積していくことも大切です。別の営業担当者が訪問する際、そうした内容を事前に見ておくことで、過去の経緯を踏まえた営業トークができたり、顧客が同じ内容を話さないでも話を進めることができるようになります。また、最終接触日を入力しておくことで、どれだけの頻度で訪問を行っているかなどを管理することもできるでしょう。

最新情報の更新

BtoBであれば、企業に関する最新状況を常に更新することが大切です。担当者の役職や異動に関する情報、また住所や企業名の変更など企業にまつわる情報はこまめにチェックし、最新のものにしておきましょう。何年も更新されていない古いリストを使用してしまうと、顧客に古い情報を話してしまい、信頼を損ないかねません。そのため、常に最新の情報に反映していく仕組み作りが重要です。

情報の重複修正

複数の方法でリストを収集していると、リストが重複することがあります。重複すると、間違って余計に営業アプローチをかけてしまったり、同じDMを複数枚送ってしまったり、と悪い印象を相手に与えてしまいます。定期的にチェックをするか、自動的に統合してくれるツールを導入して重複を修正するようにしましょう。

まとめ

リストの作成は、営業活動の準備として重要な要素となります。お伝えしたどの工程も大切ですが、その中でも一番重要なのは「ペルソナ」の設定です。これにより、リストデータの抽出条件が決まったり、リストへの営業アプローチのメッセージを考えることができます。

またリストを常に最新の情報に更新したり、営業アプローチ情報を管理したりすることで、営業マン同士でも情報を共有することができ、営業アプローチがしやすくなります。質・量ともに優良なリストを作成し、効率的な営業活動を行ってください。

しかし、どんなに素晴らしい営業リストができたとしても、営業マンにスキルがなければ成果にはつながりません。「営業スキルチェックシート」では、営業マンの見込み客発掘から新規案件獲得までの営業スキルをチェックすることができます。ぜひ自身の営業スキルを確認してみてください。

    営業スキルチェックシート

佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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