営業マネージャーとして、スキルも個性も異なる営業マンを束ねるのは簡単なことではありません。
今回は、よい営業マネージャーに近づくためのちょっとしたコツをご紹介します。
1. 自分の立場と影響を常に意識する
自分自身が優秀な営業マンであった営業マネージャーは、コミュニケーションが得意だと自負している場合が多いものです。
しかし、営業マンが得意なのは、お客様相手のコミュニケーションです。
立場としてはお客様に気を使い、自分はお客様よりも下の立場として接しています。
しかし、営業マネージャーとなると、部下よりも上の立場となります。
相手は上司に対し、気を使い、緊張をしていることを忘れないようにしましょう。
例えば、営業マネージャーの立場になると、同じような質問を何度も聞くことになります。
ついつい、「またあの質問か。」と相手を遮り、答えたくなってしまうものです。
しかし、そこはぐっとこらえ、最後まで部下の言いたいこと、言うべきことに誠実に耳を傾けましょう。
2. 意見を聞く
マネージャーとなると、指示を与えることが多くなります。
しかし、よいマネージャーであるには、部下の意見を引き出すことも必要となってきます。
積極的にチームから意見やアイディアをもらうようにしましょう。
よい意見やアイディアは取り入れ、取り入れなかったものについては、採用しなかった理由を伝えると、検討したことが相手に伝わります。
3. 説明をする
マネージャーとして指示を与える際、ただ情報を与えるのではなく、背景や理由についても説明をするようにしましょう。
決まったこと、指示されたことだからやらなくてはいけない、と思わせるのと、きちんとした理由があるからやろう、と思わせるのでは、チームのモチベーションに大きな差が出ます。
4. マネジメントについて学ぶ
残念ながら、ほとんどの管理職は適切な管理職研修を受けていません。
一営業マンとして能力を発揮するのと、優秀な営業マネージャーになるのとでは、求められるスキルや役割が大きく異なります。
会社で管理職研修がない場合でも、自ら積極的にマネジメントについて学ぶ姿勢が大切です。
5. 時間の使い方を見直す
営業マネージャーになると、営業マン時代と時間の使い方が大きく変わります。
対外的な営業に費やす時間が大幅に減り、会議やチームのために充てる時間が増えます。
ほとんどの営業マネージャーが、時間が足りないと感じているはずです。
解決策は2つです。まずは、効率化です。
無駄な時間を見直し、効率をアップする方法を探しましょう。
もう一つは自分のための時間や、予測外の対応をする時間をあらかじめ取っておくことです。
先回りして始業時間前に時間を取っておけば、他のことに使われることなく、必ず時間を確保できます。
6. 平等に扱う
優秀な営業マンと成績の悪い営業マンと関わる時間がどうしても増えてしまい、大きな問題がなく、取り立てて秀でることにない、いわゆる普通の営業マンは放ったらかしになってしまうものです。
直接不満を耳にすることはほとんどないかもしれませんが、時間を割いてもらえない営業マンは不平等感を感じているものです。
自分に直接報告をする立場にあるチームメンバー全員と、定期的に一対一で話をする時間を持つようにしましょう。
7. KPIを使う
売上目標やノルマを与えるだけではなく、KPI(重要業績評価指数)を持って、各営業マンの目標達成のプロセスを測定しましょう。
面談の際にもKPIを使ってコミュニケーションを取ると、課題が明確になります。
「本当に使える、意味のある営業活動KPI 8選」を参考にしてみてください。
8. 仕事を楽しくする
日々の個人目標を達成した営業マンを賞賛したり、ちょっとしたゲームを取り入れたりして、仕事を楽しくする工夫をしましょう。
楽しいと思えれば、大変なこともこなせるものです。
いつも同じ人が注目をされないようにすることも大切です。
9. ポジティブなフィードバックをする
営業マンにとってモチベーションが上がるのは、報酬か承認です。
報酬を頻繁に上げるのは難しいですが、存在を認めることは簡単です。
チーム全体の前でよい行動や業績を紹介する、面談の際に前回より向上したことに触れる、努力をしていることを認める、など、気づいたことは惜しみなく讃えて、いつも見ていることを知ってもらいましょう。
10. 問題を見逃さない
褒めるだけではなく、問題にもいち早く気づくのが、よいマネージャーです。
問題が大きくなる前に、ちょっとした異変に気付いたら、芽を摘み取るようにしましょう。
定期的に面談を行なうと、気付きやすくなります。
今回は、よい営業マネージャーになるためのコツについてお伝えしました。
営業管理職の方向けに、目標を達成できる勝ち組営業チーム作りのヒントになる記事を用意していますので、こちらも参考にしてみてください。
・営業管理職が「目標達成」に向けてぶれないための3つの軸
・営業マンの目標設定に「SMART」の法則を取り入れよう
・商談数が2倍に!営業ワークフローと営業ツールの標準化が営業力を強化する