提案力だけではだめ、お客様に喜ばれる営業力の6つの要素

喜ばれる 営業力

トップセールスマンや常に営業成績が上位の営業マンと、それ以外の営業マンはどこが違うのでしょうか?商品知識、お客様に提案する内容、生まれ持った本人の魅力、アタック数……営業職とは対人関係能力とビジネススキル、そして行動量の掛け合わせが影響するため、なかなかその決定的な理由がつかみにくいところがあります。

営業職についた方なら誰しも、トップセールスマンになりたいという気持ちを持ったことはあると思います。また、今は平均的な成果であっても内心「私のほうが実力はある」と思っている営業マンも少なくないと思います。それほど、ぱっと見に差が見つけづらいのが営業力なのです。

今回は、お客様に喜ばれる営業力の特徴や、できる営業マンが絶対やらないことを紹介します。

お客様に喜ばれる営業力とは?

お客様に喜ばれる営業力のポイントは何でしょうか? 一般的には、営業力とは相手の課題を解決できる能力のことです。しかし、営業マンの武器はそれだけではありません。

業界やその企業の営業スタイルによっても違いはありますが、日本の特にBtoBの世界においては、営業マンはときにコンサルタントであり、メンターであり、マーケターや御用聞きでもありと、いろいろな役割と能力を駆使しながらお客様に貢献していると言えます。

近年は見込み客が検索能力を持つようになり、営業マンに求められる営業力は以前にもまして多岐にわたっていますが、核の部分が”お客様に喜ばれる”であることは同じです。

お客様が経営者であれば、それは売上げや利益の拡大につながるアドバイス、あるいは社員には話せない悩みの相談相手になることかもしれません。中堅の社員の方がお客様ならば、現在抱えている課題の解決に役立つ内容の提案になり、実務経験の浅いお客様であれば情報提供やアドバイスの提供かもしれません。

それぞれのお客様の求めるものを理解して、ピンポイントで提供していけることが喜ばれる営業力の要素だと言えるでしょう。

喜ばれる営業力の6つの要素

ここでは、お客様に喜ばれる営業力の6つの要素をご紹介します。

1. 情報感度が高い、マーケティングセンス、自分なりの考え方がある

近年は、インターネットの普及によりお客様の情報収集力が進歩しています。ネットでかなりの情報が入手可能なため、営業マンより知識が豊富なお客様もいます。そのようなお客様の場合は、営業マンが現場で入手した新鮮な情報や事例、あるいはその営業マンの分析などをお伝えします。

自ら必要な情報を取捨選択できるお客様に喜ばれるには、やはり情報収集力、情報解析力、営業マン独自の発想力などの要素が重要です。

2. 勉強熱心さ

お客様に喜ばれる営業マンは、取引先の業界知識を常に勉強し、そのなかでの取引先企業の強みなどを非常によく理解しています。

例えば、その企業がシェアNo.3の企業であれば、No.1を目指すためにはどのような戦略が必要かという観点に立って提案を行います。

営業マンというよりその会社の社員のような感覚に近いほど、お客様の立場に立つ特徴があります。言い方を変えれば、お客様に対する愛情が強いところが特徴です。

3. 貢献する姿勢が身に着いている

喜ばれる営業マンは、お客様の課題に敏感です。営業中に相手が関心のあるテーマについて少しでも触れると、そのテーマに関する情報をさらりと補足情報として送ったりします。相手の仕事を楽にするような情報提供、相手を出世させるような提案を常に心がけます。

喜ばれる営業マンの中にはお客様が自社商品を購入するとなると、その稟議書の下書きくらいは用意する方も見うけられます。お客様は忙しいので、下書きを作ってあげることですぐに稟議書を上げてもらえるからです。とことん貢献する姿勢が身に着いています。

4. 他社に勝てるところを見つけるのが上手

自社の商品に自信を持っていない営業マンは、意外に多いものですが、優れた営業マンは自社商品が他社に勝てる要素を見つけるのが上手く、そこを突破口に提案を組み立てます。

ランチェスター戦略という、ビジネスでよく活用される理論があります。「弱者必勝の戦略」「一点突破の法則」とも言われますが、総合力において全く太刀打ちできない競合企業に対しても、ある部分で相手に勝っている場合、まずそこでNo.1を目指す戦略です。

例えば、転職サイトの世界にはリクナビ、マイナビという大手サイトが存在します。しかし、若手、ワーキングママ、中高年、外国人、業種や職種などに特化した転職サイトも数多く存在します。これは、大手転職サイトがそれほどユーザー数を獲得していない領域において、中小転職サイト会社がNo.1の位置を築き、市場で存在感を示している例だと言えるでしょう。

一つの機能は勝っている、一つのエリアでは認知度が高い、あるいは費用対効果では勝っているでもよいのです。できる営業マンは、自社の商品・サービスをいろいろな角度から捉え、その強みを理解しています。

5. ヒアリング能力が高い

喜ばれる営業マンは、ときにコンサルタントであり、アドバイザーであり、コーチでもあります。相手との年齢のバランスによってはメンターになることもあれば、部下のようなポジションになることもありますが、共通しているのは徹底して相手の話をヒアリングする姿勢があるということです。

話を聴くことに徹すると、お客様から信頼されていろいろな相談を持ちかけられやすくなります。営業マン自身も、話の中からお客様の課題が見えてきます。「傾聴」とは、心理学的な研究がされている技法であり、一つのビジネススキルです。できる営業マンは、意識しているかどうかは別として優れたカウンセリング能力を持ち合わせています。

6. 基本を徹底する(礼儀、笑顔、身だしなみ)

お客様から好感度の高い営業マンは、礼儀正しく、感情が安定しており、表情も穏やかです。そして無理な売り込みはせず、相手に役に立とうという姿勢に立っています。誰もが知っている営業マンの基本ですが、できていない人も意外に多いものです。お客様に喜ばれる営業マンは基本的なビジネスマナーがしっかりしています。

できる営業マンがやらない6つのこと

次に、できる営業マンが絶対にやらないことを紹介します。

トップセールスマンと一口に言っても個性はさまざま。しかし、共通して言えるのは何かにつけ徹底しているため機会損失が少ないところです。多くのお客様から指示される営業マンは営業力の高さだけでなく、徹底的にお客様のことを考え、さらには、謙虚さや誠実さがあるため些細なところまで気を配ります。

以下に、できる営業マンが絶対にしないことをまとめます。

1. 小さい約束をおろそかにする

アポイントの日時などは殆どの営業マンが守ります。ただ、会話のなかで出てきた軽い約束、あるいは少し面倒な情報提供の依頼などを忘れたり、先延ばししたりする営業マンはいます。しかし、ビジネスとは契約の世界、つまり約束の積み重ねで成り立っている世界です。

小さな約束を守れない営業マンは、大きな約束も守れないと思われても致し方ありません。また、お客様に「自分を大切に思っていない」という印象を与えてしまいます。できる営業マンは小さい約束を必ず守ります。

2. 担当者以外に対してのマナーが悪い

取引先を訪問する際、受付で待っているときにマナーが悪かったり、その企業の近所で不愛想な顔で歩いていたりする営業マンがいます。小さい会社だと評判が伝わることもあります。できる営業マンは、その企業の近所の人々、受付、掃除スタッフの方など、どんな立場の人にも礼儀正しく接します。ちょっとしたことで評判を落とすようなスキはありません。

3. 傲慢になる

自分は大丈夫だと思うかもしれません。でも、営業である程度の成功体験を積むにつれ、どこか傲慢さを漂わせるようになる営業マンは少なくありません。セールストークで相手をコントロールできると勘違いしたり、お客様の話を真剣に聞かなくなったり、優良顧客以外に対して「C顧客だから……」と内心、少し上から目線になったりすると、それはやはりお客様に伝わります。

相手も人間。自分を下にみる人間には敏感です。顔には出しませんが営業マンへの好感度は下がり、最悪の場合、発注をしなくなります。できる営業マンは、常に目の前のお客様に誠実な気持ちで接します。

4. 相性が悪いお客様を放置してしまう

どんな営業マンにも、相性がまったく合わないお客様はいます。多くの営業マンはあきらめたり、何もコンタクトしなくなったりしがちですが、できる営業マンは相手や自分の負担にならない程度に情報提供などを行い、ゆるやかに関係を保ちます。

長期的に関係を保っていると、一定の確率でその担当者は異動する可能性があります。その際にスムーズに次の担当に会えるためチャンスが再来します。担当者は変わる……これが営業にとってリスクでありチャンスだと知っており、安易に関係を断ち切りません。

5. クロージング頼み

できる営業マンは、商品購入前にいろいろな情報提供を行っています。また、日ごろのコミュニケーションを通して信頼関係を構築しています。そのため、「これについて提案してほしい」「この問題を解決してほしい」と依頼されることが多く、クロージング以前に仕事をどんどん依頼されます。

もちろん、新規のお客様のコンペに参画する場合などは、自社の提案の良さを印象づけるためにクロージングも大切です。しかし、それ以上に提案の中身が、いかにお客様の課題を解決できる内容になっているかが重要です。できる営業マンは、クロージング頼みではなく、あくまで提案のクオリティに注力します。

6. 自分の行動量をイメージで理解する

訪問であれ、電話営業やメール営業であれ、アタック数や接触数と成果の関係は比例します。できる営業マンとできない営業マンは、行動量にかなり差があります。

1日1件の商談件数の差は、1カ月で20件の差、1年で240件の差になります。売上げにも当然差がでます。できない営業マンは、お客様との接触回数をぼんやりと捉えてなんとなく頑張っている気になりがちですが、できる営業マンは数字で自分の行動を把握します。気分だけで仕事をすることはありません。

まとめ

お客様に喜ばれる営業力とは、それぞれのお客様の抱えている課題に寄り添い、お客様のためになる提案や情報提供をすることだと言えます。

ネットでいろいろな情報を入手できる時代に、お客様が営業マンに求めるのは、専門家としての知見や、パートナーシップだと言えるでしょう。

お客様が求める能力が高度になっているため、営業マンは多くのことを学び、新しいスキルを身に着けていかなければなりません。それと同時に、やはり基本的なコミュニケーション能力が非常に大切です。

初心にもどって基本的なことがおろそかになっていないか、自分のお客様への対応は喜ばれているか、不満を持たれていないかをたまにチェックしてみましょう。

その上で、最新の知識、営業戦略を貪欲に学び、デジタル社会の営業プロフェッショナルを目指せば、よりお客様に喜ばれる営業マンに成長していくことでしょう。

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佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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