営業マネージャーが身につけるべき営業におけるリーダーシップとは

営業マネージャー リーダーシップ

営業チームを管理する役割を担う営業マネージャー。中にはマネジメントを行うかたわら、自らも営業目標を持つ「プレイングマネージャー」の方も多いのではないでしょうか。マネジメント業務と自分の営業活動で日々追われ、チームを率いていくリーダーシップについて考える時間の取れない方も少なくないかも知れません。

このように見過ごされがちなリーダーシップですが、リーダーシップにはチームメンバーのモチベーションを高め、チーム全体の成果を上げる効果があります。営業チームには欠かせないものなのです。

場合によっては「自分にはリーダーシップを身につけられるような資質はない」と思われる人もいるかも知れません。しかし、ピーター・ドラッカー氏は「リーダーシップは資質に依存しない」と述べています。真摯に取り組む姿勢さえあれば、リーダーシップは身につけることができるものです。

本記事では、営業マネージャーが身につけるべきリーダーシップについて解説します。営業チームに欠かせないリーダーシップに対する認識を深めて、営業チーム全体の成果を拡大につなげましょう。

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営業におけるリーダーシップとは

営業におけるリーダーシップとは、企業の目標を達成するために自ら進んで働き、他の営業マンも導く能力のこと。営業チームの目標を明確にし、チームのモチベーションを維持させる働きもリーダーシップには含まれます。これらを総じてリーダーシップは「組織を率いる能力」とも呼べます。

チームの中にリーダーシップをとれる人がいることで、営業マンの士気は高まり、目標達成のためにチームは一丸となります。逆に、リーダーシップをとれる人がいなければ、営業マン同士の心はバラバラになってしまいます。

それはちょうど、キャプテンのいない野球チームのようなものです。目標や目的といったビジョンが共有されず曖昧になってしまい、期待している成果が得られなくなってしまうでしょう。

リーダーシップが特に必要とされるのは「組織全体が新しい目標に向かって進む時」や「組織が停滞している時」です。組織や営業チームを変革する際には、チームを牽引する力のあるリーダーシップが求められます。

リーダーシップとマネジメントの違い

リーダーシップとマネジメントは混同されがちですが、「リーダーシップ論」の著者ジョン・P・コッター氏によれば、両者は全く異なると言います。両者はどのように違うのでしょうか。

まず、マネジメントは組織を機能させるために行われる行為のことを指します。マネジメントを行うマネージャーは、組織の持つ経営資源を効率的・効果的に活用し、組織の目標達成を目指します。そのため、マネージャーには管理調整能力が求められます。

一方、リーダーシップは長期的で新しいビジョンを提示・共有し、メンバーのやる気やモチベーションの向上を図ります。リーダーシップを発揮するリーダーは、自分が率先して働くことでチームのメンバーに影響を与え、チーム全体を牽引します。そのため、リーダーには人間的な魅力や影響力が求められるでしょう。

このように大きく分けるとマネジメントは、「効率よく、かつ確実に組織を運営する」役割を担い、リーダーシップは「変革を推し進める」役割を担います。言い換えるとマネジメントは組織を管理する「守り」の役割、リーダーシップは組織を目標に向かって進める「攻め」の役割だとも言えます。

リーダーシップとマネジメントの違い

営業マネージャーが必要なリーダーシップの特徴

営業のマネージャーがリーダーシップを発揮するために必要な特徴を、4つ紹介します。

営業マネージャーが必要なリーダーシップの特徴

明確な目標やビジョンを持っている

営業マネージャーが備えておくリーダーシップの特徴の一つとして、明確な目標やビジョンを持っていることが挙げられます。リーダーが目標やビジョンを掲げ、営業マンたちにわかりやすく共有することで、初めて営業マンたちはどう行動したら良いか考えることができます。目標が魅力的でわかりやすいほど、営業チームの結束力は高まることでしょう。

逆に、目的が明確に設定されなかったり、上手く伝わらなかったりすれば、リーダーに誰もついていくことができず、チームは空中分解を起こしてしまいます。そのため、目標やビションを明確にし、共有することはリーダーシップに欠かせない要素のひとつだと言えます。

営業メンバーを巻き込む

営業メンバーを巻き込むことも重要です。いくらリーダーが一人で目標達成のために働いても、一人の力には限界があります。営業メンバー全員のやる気がなければ、目標達成は叶わないでしょう。

そのため、リーダーは営業メンバー一人ひとりに自らの目標に共感してもらえるよう働きかける必要があります。営業メンバーそれぞれによってアプローチは異なるかも知れませんが、目標達成のための動機付けを行うことによって、営業メンバーを巻き込むことができます。リーダーシップにとって大切なのは、このようにメンバー各人が主体的に働くよう、促すことなのです。

フィードバックが的確

フィードバックが的確であることもリーダーシップの特徴の一つです。リーダーは営業チームのメンバーに対してフィードバックを行い、目標達成のための行動を促す必要があります。例え十分な結果が出なかったとしても、丁寧かつ具体的な行動を起こしやすいフィードバックを行うことで、メンバーは再度目標達成のためにまい進することができるでしょう。

フィードバックを行う際には、まず営業メンバーの努力しているところや長所を認めることが大切です。そうすることによって、営業メンバーはフィードバックを受け入れやすくなります。

さらに、相手の実力より少しレベルが高い仕事を与えることで成長を促すことができます。また、褒めるときや叱るときの最適なタイミングを見極めることもリーダーシップには求められます。

行動力がある

リーダーが動かずして営業チームのメンバーを動かそうとしても、営業メンバーは当然動きません。誰よりもリーダーが先んじて動き、成果を出すことによって営業メンバーは「この人についていきたい」「自分も頑張らないと」と影響を受けるものです。

営業メンバーは、営業マネージャーが思っている以上に、常にリーダーのことをよく観察しています。やりたくない仕事や、面倒なトラブルが起きた時もリーダーがリーダーシップを発揮し、率先して対応することで、営業メンバーからの信頼を得ることができるでしょう。

営業マネージャーがリーダーシップを向上させる方法

営業マネージャーがリーダーシップを向上させていくためには、どのような方法があるでしょうか。まずは、先に挙げた4つのリーダーシップの特徴を意識することが重要です。

「明確な目標やビジョンを持っている」「営業メンバーを巻き込む」「フィードバックが的確」「行動力がある」。これらはどれも意識していないと持続することができません。常日頃から自分ができているか確認しておく必要があります。

また、部下から率直な評価を聞いて、現状の自分と理想の自分のギャップを確認しましょう。上手くリーダーシップを取れていると思っていても、空回りしていないか現場の声を聞くことは大切です。いつでもメンバーから意見を聞けるような状態でいられるように、普段から部下とコミュニケーションをとることが大切です。さらに、機会があればリーダーシップを向上させられる外部研修を受講するのも効果的です。

まとめ

営業チームにおいて、リーダーシップを発揮できている人。それは、自分のことよりもチームやメンバーのことを考えて行動できる人です。

そのため、今までの慣習やルーティンとなった業務、職場環境を見直し、メンバーにとって働きやすい環境を作ることもリーダーシップの役割の一つだと言えるでしょう。新しいものを柔軟に取り入れることもリーダーには求められます。

また、メンバーと同じ目線で話ができることもリーダーシップにおいて重要なことです。そうすることによって「この人についていきたい」とメンバーは信頼を置くことでしょう。逆に、自分の思いつきや、勝手な考えでメンバーを振り回し、スタンドプレーに走るリーダーは信頼を失います。リーダーシップを発揮したいと思うなら、周りをよく見るようにしましょう。

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佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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