訪問営業はもう古い?急成長中の営業スタイル、インサイドセールスとは?

訪問営業 営業スタイル インサイドセールス

営業といえば「訪問営業」をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
実際に足を運んで商談を重ね、成約後も積極的に顧客のもとへ通うような、対面を重視するスタイルが顧客からの信頼を得るためにも重要とされています。
確かに訪問営業は強力な手段ですし、業界によっては訪問をなくすことが出来ないケースもあります。
しかし、訪問の前にもしっかりと営業活動を行わないと、以前のような成果が上がりにくい時代となってきています。
皆さんの中にも、今までのスタイルだけでは限界を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、ここ数年急成長中の新しい営業スタイル「インサイドセールス」について紹介します。

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急成長中の営業スタイル「インサイドセールス」

アメリカではここ数年、従来の訪問型営業に対し非訪問型営業である「インサイドセールス」が急速に伸びています。
インサイドセールスとは、具体的には、主に電話やメール、ウェブサイト、ダイレクトメールなどを用いて、見込み客や顧客に対して営業活動を行う手法・職種です。内勤営業とも呼ばれます。
それに対し、訪問型営業を「フィールドセールス」と呼びます。外勤営業とも呼ばれます。
大企業では部門やチームが分かれる場合がありますが、小規模の企業の場合は、同じチームだったり、一人が両方の役割を担っていたりする場合があります。
米国で発行された『インサイドセールス市場サイズ2013』という調査報告書によると、インサイドセールス市場は、フィールドセールスの300%のスピードで成長しています。
営業リソースのうち、半数以上となる52.7%がインサイドセールスのリソースです。
また、今後も順調に成長を続けるとみられており、毎年42,400人の雇用を生み出し、2020年には営業マンの数が260万人になると予測されています。
売上を見ても、インサイドセールス担当者のノルマ達成率が85%であるの対し、フィールドセールス担当者のノルマ達成率が81%と、インサイドセールス担当者の方が若干高くなってきています。
売り上げ目標額には2倍程度の差があるものの、インサイドセールス担当者はオペレーターやアシスタントという役割を超え、成熟してきています。
また、フィールドセールス担当者も、訪問以外の営業活動に41%の時間を割いており、働き方が変わってきている様子も伺えます。
訪問以外の営業活動とは、オンライン、電話での営業活動で、事務作業や移動時間は含んでいません。

インサイドセールスが伸びている理由

それでは、なぜインサイドセールスの導入が進んでいるのでしょうか。
ここでは4つの理由をご紹介します

1. コストダウン

まずいわれるのがコスト削減です。
ハーバード・ビジネス・レビューによると、適切に導入されれば、フィールドセールスと比較してコストが40%~90%削減できるとのことです。
交通費や出張費が減るだけではなく、次にあげる効率化によっても、全体のコストが下がります。

2. 効率化による売上アップ

効率的に営業プロセスを管理することにより、結果的に売上も上がります。
例えば、具体的には、以下のようなメリットがあげられます。
・1回の連絡あたりのコストが減少
・1日あたりのコンタクト数が増加
・フィールドセールスでは優先度が低かった顧客からも商談化
・顧客への対応のスピードアップ
・営業マンの異動を行わずにチームの拡大が柔軟にできる
・上司と部下が同じ場所にいることによる効率的な指導と人材育成

3. 顧客側のニーズの変化に対応

情報がオンラインで簡単に手に入る時代となり、顧客が事前にオンラインでリサーチをするケースが増え、営業マンによる説明が以前ほど必要とされなくなっています。
また、対面で営業マンと会うよりも、メールや電話での連絡を好む傾向も強まり、必ずしも訪問が顧客の信頼を得るために重要とは言い切れなくなってきています。

4. テクノロジーの発達

インサイドセールスを効率的に行うためのツールやサービスが発達し、企業が導入しやすくなりました。

インサイドセールスの一番のポイントは?

コストダウン、効率化など、さまざまなメリットがあるインサイドセールスですが、一番大切なポイントは「多くの潜在見込み客を長期的に育成していくことができる」ことです。
顧客や問い合わせがあった見込み客への対応だけであれば、従来の訪問型営業のままでよいかもしれません。
しかし、今やどの業界においても、潜在見込み客へのアプローチが継続的な成長のカギとなります。
新規顧客を開拓し見込み客育成を効果的に行うためにインサイドセールスを検討してみてください。
インサイドセールスの成功に不可欠な営業ワークフローと営業ツールの整備については、こちらの記事にてご紹介しています。

    Digima

原誠

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