若手営業パーソンの成長には定期的なレビューが大切です。特に、電話営業は得手不得手があるものです。しかし、ただ面談を設定しただけでは部下の電話営業スキルの実態を把握することは難しいでしょう。
今回は、効果的に電話営業のスキルを把握するための質問をご紹介します。
電話営業のスキルを確認するための質問
業種・業態によっても変わりますが、以下は基本的な質問の例です。営業パーソンのスキルや経験、お客様の購買ステージによって、適切な組み合わせで活用してみてください。
電話の目的は何でしたか?
電話営業スキルを正しく見極めるには、具体的な通話について話をするといいでしょう。可能であれば録音を活用しながら、上手くいったものと上手くいかなったものについて振り返るのが理想ですが、難しい場合は、結果を元にレビューをする通話を選びます。
すべての通話には目的があるはずです。最初に確認するべきことは、適切な目的を設定していたかどうかです。その上で目的が達成されたかどうか、目的にふさわしい内容だったか、すぐに改善するべきポイントがあるかどうかを確認しましょう。
目的を達成していない場合でも、よかった点、今後も繰り返してほしい点は褒めるようにします。
どんな質問をしましたか?
見込み客に合わせた質問をできるかどうかも重要なスキルです。どんな質問をしたかだけではなく、なぜその質問をしたのかも聞いてみましょう。
見込み客の課題やニーズは何ですか?
効果的に自社製品やサービスを案内するには、見込み客の課題やニーズを探ることが必要です。解決したい課題があるのか、現在の商品やサービスへの不満はあるのか、自社製品の購入にあたってのハードルは何なのかなど、さまざまなアングルからお客様が何を望んでいるのかを聞き出せているのかどうか、チェックしましょう。
通話の目的や営業ステージによっては、まだその段階に達していないことが明らかなこともあるでしょう。その場合は下記のような質問をしてみましょう。
- 「見込み客の課題やニーズはわかりましたか?」
- 「見込み客の課題やニーズはどうやって探っていくつもりですか?」
見込み客から信頼されるためにどんなことをしましたか?
信頼を勝ち取るのに最も効果があるのは、お客様にとって役に立つ情報を提供することです。見込み客の課題やニーズにあう、自社商品やサービスの価値についての事実や事例をご紹介できることが理想です。
通話の出だしも信頼を得るために重要ですが、声のトーン、話すスピード、間、態度などは自分ではわからないものです。最初の数秒でどのような印象を与えているか、信頼できる自己紹介になっているかどうかを、実際の録音や、電話を通して再現することで念入りに確認しましょう。
競合とどう差別化しましたか?
購入ステージが進むと必ず競合と比較されます。まだ比較されていない場合でも、競合との違い、自社製品にしかない価値を伝えることが必要です。効果のある価値の伝え方も見込み客によって異なります。電話では限られた時間で最も適切な価値を伝える必要がありますが、事前準備によって候補を絞っておくこともできます。価値の伝え方、選び方も含め、なぜそうしたかを探りましょう。
購入に関わる人は他にいますか?
意思決定者だけでなく、購入の判断に影響を与える人がいるかどうかも確認する必要があります。電話に出た相手が購入には関係ない人の場合もあるでしょう。早い段階で聞き出せるかどうかもスキルの一つです。
自分が話した割合はどれくらいでしたか?
優秀な営業パーソンは聞き上手です。それは電話でも変わりません。自分ばかり話していなかったか、質問攻めにしていなかったか、相手の話を聞けていたかもチェックすべきポイントです。
この次のステップは何ですか?
いくら電話営業のスキルが高くても、次にどうするべきかがわかっていなければ意味がありません。追う必要がないと判断をするのか、フォローアップをどのタイミングで行うのかなど、次のステップについてどう考えているのかを聞いてみましょう。
改善するとしたら何を変えますか?
レビューではすぐに答えや意見を与えず、自分がどう思っているか、どう改善したいかを先に聞き出しましょう。必要以上に自分に対して厳しいかもしれませんし、課題に全く気づいていないかもしれません。よかった点、よくなかった点を挙げてもらうのもお薦めです。
困っていることや助けが必要なことはありますか?
営業パーソンが何でつまずいているのか、レビューでは見えてこないこともあります。電話営業スキルの問題ではなく、電話リストの質や量の問題、電話をかける前の準備などに課題がある場合もあります。最後に必ずこの質問を入れるようにしましょう。
まとめ
今回は、若手営業パーソンの電話営業スキルを確認するための質問をご紹介しました。
レビューを複数回繰り返せば、営業パーソンも確認するべきポイントがわかってきます。最初の回は念入りに、その後は改善しているかどうか、新たな課題が生まれているかどうかなど、変化に焦点を当ててレビューを行うようにしましょう。
電話営業スキルが上がったことを確認できたら、次は効率化を目指しましょう。「効率よく電話営業するために押さえておきたい12のデータ」では効率よく電話営業を行う手助けになるデータをご紹介しています。
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