売り手市場の今、採用活動がどんどん難しくなってきていると言われています。
そんな中、面談を重ねた後に内定を辞退されるのは痛手です。
その後の採用活動を成功させるには辞退の理由を探るのが一番ですが、そこまでできている企業はなかなかありません。
今回は、内定を辞退した営業パーソンに聞くべきことをご紹介します。
辞退の理由をできるだけ具体的に教えていただけますか?
表向きの回答しか得られないと決めつけずに、辞退の理由を聞いてみましょう。
辞退を大変残念に思っていること、今後の採用活動の改善につなげていきたいことを誠実な言葉で伝えた上で、辞退からできるだけ早いタイミングでフィードバックを依頼します。
営業部門から直接聞かず、人事部門や人材紹介会社を通じてフィードバックをもらうこともできるでしょう。
内定辞退の連絡は電話が一般的です。
電話で伝えられた際に直接質問をするのが望ましいですが、難しい場合はメールでアンケートフォームを送ります。
弊社についてよいと思った点はどんなところですか?
辞退されたからといって、ネガティブな情報ばかり集める必要はありません。
どんな点が響いていたかを知ることも必要です。
まずは企業としての魅力を確認します。
弊社での仕事内容について魅力的に感じた点はどんなところでしょうか?
次に、仕事内容についてどう感じたかを聞きます。
弊社で働くことや仕事内容についての懸念事項はどんなものでしたか?
よい点を聞いた後は、懸念事項について聞いてみましょう。
仕事内容に魅力を感じていたものの、働く環境や社風、チーム体制、チームメンバーなどに懸念があったのか、またはその逆なのか、候補者の本音を探ります。
年収、報酬、待遇についてはどう思われましたか?
営業パーソンは、やはり報酬によってモチベーションが上下します。
仕事内容や働く環境はよいと思っていたとしても、待遇面が不満で辞退が相次ぐこともあるでしょう。
しかし、待遇面への不満は、仕事内容や働く環境に比べて改善がしやすいのも事実です。
また、他社からのオファーが辞退の理由の場合は、この点を特にフォローしましょう。
仕事内容は明確でしたか?説明に一貫性はありましたか?
仕事内容や責任範囲が応募時の認識と異なったり、その後面接に会った人によって説明が異なったりしていた可能性もあります。
入社後にまた変わるのではないか、社内組織がきちんとしていないのではないかという疑問を抱かせる原因となり、早急に改善をする必要があります。
弊社の第一印象はどうでしたか?採用プロセスを経て印象はどのように変わりましたか?
第一印象はとても大切です。
受付の対応や接したスタッフによっても変わってきます。
第一印象と、その後の印象の変化についても聞いてみましょう。
コミュニケーションはスムーズでしたか?次のステップやタイミングは明確でしたか?
面接の日程調整、面接後のフォローアップなどスムーズに行われていたかどうか、面接回数など採用プロセスの説明があったかどうかを確認します。
採用側の都合で宙ぶらりんの状態が続いてしまっている間に、候補者の状況が変わってしまうことも少なくありません。
弊社の採用活動について変えたほうがいいことや改善点を、
どんな小さなことでも構わないので教えていただけますか?
もしひとつだけしか質問ができないとしたら、この質問をしましょう。
候補者も答えやすく、採用側にも有益な答えが集まりやすい質問です。
今回は、内定を辞退した営業パーソンに聞くべき質問についてお伝えしました。
内定辞退の本当の理由を知ることはなかなか難しいものですが、聞いてみなくては何も始まりません。
何かひとつ情報やきっかけを得ようという気持ちで、理由を探ってみましょう。
すべての質問を聞こうとするのではなく、状況に合わせて、厳選した質問を簡潔に聞くのがお薦めです。
辞退の意思を変えさせようとしたり、相手を責めているような印象を与えたりしないよう、気をつけることも忘れないでおきましょう。
面接時の質問については「面接で聞いてはいけない7つの質問」を参考にしてみてください。