営業メンタルが強い営業マンの特徴とは?

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皆さんは、メンタルの強さに自信はあるでしょうか?営業はスキルだけでなく、人としての魅力やメンタルの強さが成果に影響する仕事です。頭脳明晰な営業マンが、地頭では劣っても圧倒的な数量をこなす営業マンにかなわないことは珍しくありません。

営業はモチベーションの高さが成果に表れやすく、学歴や職歴、過去の実績すらあまり関係がない場合もあります。やる気次第で誰もがトップセールスになれる、ある意味とてもフェアな仕事だと言えるでしょう。

しかし、やる気を出し続けることこそが実は一番大変です。メンタルの強い営業マンは、一体なぜあれほど高いモチベーションを維持して仕事に集中できるのでしょうか?

本記事では、営業メンタルが強い営業マンの特徴とメンタルを強くするコツを紹介していきます。

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営業メンタルが強いとは 

営業メンタルが強いと聞くとどのような営業マンをイメージするでしょうか? 売れる営業マンには明るくテキパキしたタイプもいれば、「え、あの人が1位?」と思うような地味で口下手なタイプもいます。どうも性格とメンタルの強さは別物なようです。 

強さにも気が強い、意志が強い、忍耐強い、勝負強い、粘り強い、鈍感力など色々な強さがあります。おそらく経理や総務部門に求められるメンタルの強さと、営業職に求められる強さもまた違うでしょう。

営業メンタルとは、あくまで営業活動においてタフさを発揮できる精神の強さであり、具体的には以下の資質が必要になります。

  • 達成意欲の強さ
  • ストレス耐性の高さ
  • モチベーションの高さ
  • 粘り強さ、根気強さ

昨今は営業職も科学的に分析されてきたためマニュアル化が進み、昔よりもスマートな営業マンが増えたかも知れません。しかし、ビジネスの最前線で競合他社としのぎを削る営業マンには、やはり勝ち気さや量をこなす馬力、最後までやり抜く根性などの泥臭いメンタルも今なお必要です。

むしろ、製品がコモディティ化しやすい時代だからこそ営業マンの能力やメンタルの強さが最後の差別化のポイントになるかも知れません。

強い営業メンタルがなぜ大切なのか

営業マンは他の職種よりも拒絶されたり、厳しい指摘を受けることが多い職種です。一般に新規開拓営業をすると、90%以上のお客様から「いらない」「結構です」「今は不要」と断られます。業界によっては既存のお客様から夜遅くや土日に急に現場に呼び出されることもあります。

どんな業界の営業マンでも理由なく値引き要請をされたり、商品へのクレームなどに対応した経験を持っているのではないでしょうか?営業職はやりがいある反面、非常にストレスフルな職種です。

また、営業マンには自己管理力が求められます。メンタルが弱いとついつい自分を甘やかした行動をとってしまい売上げが伸びなくなりがちです。

以下のように頑張っているようで、楽な仕事に流れてしまう営業マンは決して少なくありません。

  • テレアポ、飛び込みが怖くなってしまい新規開拓をしなくなる
  • 苦手なお客様をさけてしまい仲のよいお客様ばかり訪問する
  • お客様に主張できないので、いつも値切られてしまう
  • 数字が達成できず叱責されたり同僚に負けたりすると何かのせいにし始める

営業マンが商談件数を増やし新規開拓をしていかなければ企業の業績は伸びません。無茶な値引き要請に応じていると利益がへるだけでなく、開発部門や間接部門の努力を無駄にすることになります。

営業マンのメンタルの強さは、本人にとっても会社にとってもかなり重要なことなのです。

営業メンタルが強い営業マンの特徴 

メンタルが強い営業マンにはいくつかの共通した傾向があります。ここでは代表的な5つの特徴をご紹介します。

物事を前向きに解釈する 

メンタルの強い営業マンは物事を前向きに解釈します。お気楽で単純なポジティブさというよりは、一つの事象を多角的に見る思考の柔軟さがあります。 

いろいろな角度から物事を見ることができる営業マンは窮地にあっても思考停止しません。例えば、2020年に入りコロナウィルス感染症の影響でリーマンショック以上の不況がくると言われ始めました。

「お客様の発注が減るだろう」「会社もつぶれるかもがしれない」といったネガティブな予測をすることも生きる上で必要ですが、メンタルが強い営業マンは「では、今どうすればよいか?」と発想をすぐ切り替えることができます。

例):

  • お客様と直接面談できなくなる
    → お取引先に無料でオンライン商談ができるzoomを紹介しておこう
  • 既存のお客様の売上げが減少しそう
    → これから伸びそうなテレワーク、VR、防疫、食品業界の企業を新規開拓しよう
  • 展示会に出展できなくなってしまった
    → オンラインイベントの協同企画を考案しよう
  • 採用支援をしている企業からリストラの相談をされた
    → 「出戻り社員制度」「アルムナイ」サイトの構築などリストラの負担を和らげ、景気が回復したときに社員の方がもどれるような制度の提案をしてみよう
  • お客様のカフェが集客できず閉めることになりそう
    → デリバリー&置き配サービス、お1人様向BOX型カフェのアイデアを話してみよう 

環境が激変する時に営業マンができることは小さいことかも知れませんが、前向きな発想でいれば活路も見出しやすくなります。営業マンは不況になったらなったで、不況時の社会のニーズに注目して動いたり意見を出し合うことが大切です。戦後の焼け野原でも闇市ができたように、経済活動が止まることは考えられません。

既に新しい治療薬を開発する企業が次々登場しています。自社の技術を応用して、今の社会の課題に迅速に対応しようとする企業のニュースも日々見ることもできます。

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これまで腰の重かったテレワークやオンライン面接、オンラインセミナーへの切り替えも、各企業迅速に進め始めました。営業マンもこのような時こそ、社内外の対応に困っているお客様に貢献できる提案やアドバイスをすることが望ましいと言えるでしょう。

努力を続けることができる 

営業活動は長期戦です。幸運にもすぐに受注に繋がる場合もありますが、長い目でみれば努力の量、行動量が成果に比例します。メンタルの強い営業マンは数字が好調な時はもちろん、低迷している時も冷静に現状を分析して改善していくなど、努力し続けることができます。

人間は何でもクセになります。毎日、自分ができる最大限の努力を続けていれば能力のキャパシティが広がり、昔はできなかったことを楽々にこなせるようになります。逆に手抜きするクセがつけば、昔よりも営業能力はだんだん落ちていくでしょう。

仕事の現場では上司にもお客様にも「自分たちなりに頑張りましたが……」「自分たちなりに努力しましたが……」は禁句だと思います。しかし自分の心の中で、「今日、自分はできる限りの努力をしただろうか?」と自問自答する習慣をもつことは成長につながります。「YES」と答えられるくらいに1日集中できると自己肯定感が強くなり、モチベーションも上がっていくでしょう。

目標をぶらさず向かっていくことができる 

メンタルが強い営業マンは、電話営業で断られたり失注したりしてもあまり一喜一憂しません。目標を見据えているため、期待通りにいかなかった場合も、次回の行動に活かすなど気持ちの切り替えが速いところが特徴です。 

「悩む」「迷う」という感情は自然なものですが、仕事上では小さい失敗に長々落ち込んでも何かが生まれることはまずありません。「下手な考え休むに似たり」ということわざに象徴されるように、休んでいることに近いと言えるでしょう。壁にぶつかったら原因を分析→整理整頓→対策をたて、ぶれずに目標に向かっていくことがポイントなのです。

自分の意思の軸を持っている 

若い営業マンだと、上司や先輩から営業手法についてフィードバックをもらうこともあると思います。今はパワハラだ、モラハラだと言われやすいご時世です。まず、指摘してくれる先輩は親切な人だという認識を持ちましょう。「あのままではマズいが本人の問題だからね……」と放置する人も結構多いものです。

もっとも熱意や親切からくるアドバイスでも、営業マンとしてのタイプが違うと100%あてはまらないこともあります。自分が未熟だったり不足したりしている点は改善しつつ、フィードバックされたことを深堀りして理解することが大切です。

営業マンは成績が悪い時はあれこれ言われ、売上げが上がると手のひら返すように褒められがちです。オフィスで仕事をしていることも少ない場合もあるので、周囲も表面的な印象と数字で判断するものなのです。あまり他人の意見に振り回されないように自分の軸を持っていましょう。

メンタルが強い営業マンは褒められても舞い上がりすぎず、ダメだと言われても落ち込みすぎず、よい意味でマイペースです。

割り切る力

身近に営業メンタルが強いと感じる営業マンがいるでしょうか?彼らは素晴らしく人間ができているでしょうか?決してそういう人ばかりではなく、中にはちょっと我儘であったり、よい意味でいい加減なタイプの営業マンもいるかと思います。

長所と短所は表裏一体だと言われます。鈍感力や大ざっぱさがその人の強さの源泉である場合もあれば、童話の『すっぱい葡萄』のキツネのように客観的ではない割り切りが、精神衛生上よい効果をもたらしている場合もあります。そもそも自分に厳しいかどうかは他人と比較できないため、まじめすぎる人が自分に厳しくなりすぎることもあります。

営業マンをとりまく環境は変化が激しく、すべてを営業マンがコントロールできるわけでもありません。個人としてやれるだけのことをやりきったのであれば、必要以上に自分を責めず、「いたしかたない、今回はここまで」「次を頑張ろう」と割り切るのも一つの知恵だと言えるでしょう。

営業マンは皆営業メンタルが強くないといけないのか?

営業マンの場合、必ずしも強靭なメンタルを持っていなくても、違う資質で営業成績が上がることがしばしばあります。強いことは人間の美徳の一つですが、自分の本質と違う強さを求める必要もまたありません。

そもそも、営業マンの仕事とはお客様と戦うことではなく、自社の商品・サービスをとおしてお客様が困っている課題を解決したり、サポートしたりすることにあります。お客様にとっては、営業マンの達成意欲の強さなどどうでもよく、自分の仕事に対して真剣に向き合ってくれる誠実な営業マンかどうかがむしろ重要なはずです。

気が弱くても、お客様思いで献身的な営業マンは信頼されます。いわゆる御用聞きタイプでお客様に主張することが苦手という営業マンが、その控えめさゆえ長く取引にいたっているケースもあります。世の中には強気な営業マンにあれこれ必要ないものまで売り込まれることが嫌いな人は決して少なくありません。

数字にそれほどこだわるでもなく、社内の順位もさほど気にせず、ただひたすらお客様のためだけを考え動いている営業マンは一定以上の成績をあげるものです。実は「良い人」であることも営業マンの能力のセールスポイントなのです。

一方、ネガティブな思考も営業に役立ちます。ネガティブなゆえに、競合企業のウィークポイントを理解できたり、お客様の不満を察して先手を打っていくことができるからです。ビジネス社会は競争社会です。自分のネガティブな資質も積極的に仕事に役立てていきましょう。

営業メンタルの強化にとらわれず、自己分析が大切 

営業マンとして働く上でも生きていく上でも、自分の性格を理解していることは大事です。自分の長所・短所も自分ではなかなか気付かないものなので、性格診断テストなどを使って自己分析することもお薦めです。その上で強みを生かし、弱みを何かで補強しましょう。

ストレスコーピングを身につける

自分にあったストレスコーピングを知っておくと、メンタルコントロールに役立ちます。ストレスコーピングにはストレスの原因に直接働きかける「問題焦点コーピング」とストレスに対する自分の考え方や感じ方を変える「情動焦点コーピング」の2種類があります。 

例):上司と相性が悪く、よく怒られることがストレス

  1. 「問題焦点コーピング」で解決する場合:
    → 明るくあいさつするなど自分からコミュニケーションをとる努力をしてみる
    → パワハラがひどい場合は人事部門に相談し異動を申し出る
  2. 「情動焦点コーピング」で解決する場合:
    → パレートの法則により合わない上司も2割はいると割り切り仕事に集中する
    → 趣味や副業の時間をつくり、会社の人間関係を忘れる時間を増やす

もちろん、2つのコーピング手法を組み合わせて対処してもOKです。

強いメンタルを保つためのコツを押さえる

朝やる気があったのに午後に入るとモチベーションが落ちることがないでしょうか?やる気が持続しない悩みは、沢山の人が持っていると思います。実は意志力も有限であり、ムダに使うと減ってしまうことが最近の研究で判明しています。

米国フロリダ州立大学教授ロイ・バウマイスター氏の「意志力の科学」という本には「意志力は筋肉と同じように有限であり、日常の意志決定の機会はできるだけ節約すべき」だということが実験結果をもとに述べられています。

スティーブ・ジョブズ氏がいつも黒タートルとジーンズなのは、仕事以外で判断することを減らすためだったとよく知られていますが、営業マンも1日のやる気を維持するためには小さいタスクでエネルギーを使わないように工夫する必要があるかもしれません。

意志力の科学

参考:意志力の科学|amazon

また、同書では意志力の源泉はブドウ糖や高タンパクの食品にあるそうなので、営業メンタルを強くするためにもジャンクフードではない美味しい食事をとり、適切な休息や睡眠をとるように心がけましょう。営業マンは頭も体も精神力も使います。考えてみれば栄養不足、睡眠不足では高いパフォーマンスが発揮できる訳がありません。

まとめ

2020年に入り世界は激変しました。2019年までグローバル化の進行は止められないものと思われていましたが、今やコロナウィルス感染症を防ぐために各国は鎖国状態になりつつあります。あれほど期待されていたAIは変化を予測できず、かつ打開策を打ち出せているようでもありません。

前例のない新しい局面に力を発揮するのは、結局のところ人間の英知であり事態を克服しようとする強い意志力にあるようです。いざ何かあったときに右往左往せず力を発揮できる人間であるためにも、日々営業スキルとメンタルを鍛えていきましょう。

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    営業スキルチェックシート

佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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