営業スキルを向上させるために見逃せない営業スキル項目とは?

営業 スキル

あなたがもし営業経験者だったら、一度は「もっと売れるようになるにはどうすれば?」考えたことがあるかと思います。

営業の役割は「企業に売上を持ってくる」ことです。営業成績が上がらず、モチベーションが下がってしまいさらに成績が上がらない……
そんな負のスパイラルにはまり、なかなか抜け出せず苦労した方も多いのではないでしょうか。どんな職種でも同じことは言えますが、成果が数字で直接的に評価される営業の場合、その重圧は他の職種よりもはっきりと感じられるはずです。

成果をあげるために、どのようにすれば売れるかを考えることは当然です。では、売れる営業マンと売れない営業マンの差は何でしょうか。この疑問に対する回答が明確にならなければ一向に売れる営業マンになることはできません。

今回は、売れる営業マンになるために必要な営業スキルの項目を明確にし、どのように身につけていくべきかをご紹介します。

営業スキルとは?

営業スキルとは、営業マンが契約を獲得するために身に着けておくべきスキルのことです。営業は、お客様の抱えている悩みや課題に対して自社の商品・サービスを活用することによって、悩みや課題を解消するお手伝いの提案を行うことが目的です。その際に、よりその提案が魅力的だと感じてもらうために必要なのが、営業スキルなのです。

営業スキルを向上させるためには、「単純に量をこなせばよい」というわけではありません。まずは営業スキルの項目を明確にした上で、自分の得意なところは伸ばしつつ、苦手なところを補っていく必要があります。

① 売れる営業の特徴と優秀なスキル

みなさんの身近に売れている営業はいますか?その人は上司や先輩かもしれませんし、ご自身の契約先の営業マンかもしれません。その人をイメージしてみると、どのような特徴がありますか?特定の売れる営業を想像し、その人の特徴を挙げてみましょう。

例えば、売れる営業マンの特徴としましては、

・コミュニケーション能力が高く、どんな相手・環境でもすぐに打ち解けることができる営業マン
・提案力が高く、自分にぴったりな提案をしてくれる営業マン
・論理的に話し、いつの間にか契約した方が良いと思わせてくれる営業マン
・事前に自分が気になりそうな情報を調べてくれ、質問にその場で応えてくれる営業マン
・商品知識と顧客の活用事例を豊富に持っている営業マン

などが挙げられます。

では、これらの特徴を持っている営業マンが備えているスキルは何になるのでしょうか?まとめてみると以下になります。

・誰とでも円滑な意思疎通ができるコミュニケーション能力
・お客様の考え・要望をいち早く察知する能力
・ロジカルシンキング
・さまざまな情報を事前に仕入れられるリサーチ力

② 売れない営業の特徴と乏しいスキル

逆に売れない営業はどのような特徴があるのでしょうか?

・自信がなく弱々しい口調で提案する営業
・お客様との約束を守らず、理由を聞くと言い訳をする営業
・購入しない理由を伝えているにもかかわらず、その解決策・打開案を提案せず買ってくれと押し売りをする営業
・清潔感がなく、良い印象を持てない、信頼できない営業

という点が考えられます。

彼らに不足しているスキルとしては、

・お客様の課題把握能力
・プロフェッショナルという自信と雰囲気
・自責の念
・お客様からどのように見られているかという客観視

が考えられます。

③ 標準化すべき営業スキル項目

これまで見てきたように、営業スキルにはさまざまな項目があります。全ての営業マンが完璧に習得することは、簡単なことではありません。そこで、その中でもどの営業マンでも必ず身につけておいた方が良い営業スキルの項目を3つご紹介します。

アプローチ準備

まずは、事前に行うアプローチ準備についてです。初めて話す営業マンがお客様のことについて全く調べておらず、「何も知らないのでとりあえず教えてください」と質問攻めしてくると、不信感を抱かれてしまいます。初対面の場合は、信頼関係を十分に築けていないため、お客様に自己開示してもらうためには時間がかかるものです。

お客様が住んでいる地域や勤めている会社など、お客様との共通認識となりうる情報は事前に調べておく必要があります。

逆に、自分に興味を持ち話しかけてくれる人には、好印象を持つことが多いのではないでしょうか。例えば、「犬は好きなのですか?犬は飼っていたのですか?」などの質問には不信感を抱くことなく、会話できるはずです。多くの人は、自分に興味・好意がある相手には愛想よく接する傾向があります

これは商談でも同じです。まずは事前準備にて、お客様に興味を持ち「どのようなお客様なのか」「どのようなことに興味があるのか」を調べましょう。会社についての情報であればWeb上に掲載されていることが多く、それ以外の情報は周辺情報を調べたうえで、自分なりの仮設を立て準備をしましょう。しっかりと調べたうえでの仮説であれば、お客様は不信感をいだくことなく正しい情報を教えてくれるはずです。

属性情報

自分なりの意見を含めたヒアリング

2つ目はコミュニケーション能力です。売れる営業マンをイメージすると、誰とでも円滑にコミュニケーションが取れる人を想像する人は少なくないはずです。コミュニケーション能力がたけていると、お客様から貴重な情報をヒアリングすることができ提案に活かせます。

前述した通り、初対面のお客様との間では信頼関係が築かれていないため、お客様の情報を入手するのに時間がかかります。初めて会った人に「何が悩みですか?」とヒアリングしても、信頼関係を確立できていないため回答を濁したり本当に悩んでいることを言わないことも多くあります。

悩みがある場合、あなたは誰に相談しますでしょうか?会社の上司や同僚、配偶者や家族でしょうか。その方々に相談するのは、おそらく人として信頼しているからでしょう。相談したときに、親身にあなたの話を聞いてくれるはずです。そのような営業マンになることでお客様に信頼されます。

そのためには、事前に準備した情報をもとに、ヒアリングを行います。例えば、事前情報をもとに仮説を立て、似た顧客層が感じている共通する悩みを提示してあげたり、「私はこのように思うのですが実際いかがでしょうか?」など自分なりの考えも含めながらヒアリングを行うことも有効です。

提案力

3つ目は提案力です。売れる営業マンはお客様の置かれている状況や業界情報に精通し課題解決の糸口を提示することができます。お客様から「その課題には気づかなかった。その解決策は思いつかなかった」といわれる人は優秀な営業マンだと思ってもらえます。

逆に自分でも考えつく解決策しか提示してもらえなかった場合、お客様から信頼されることは難しいでしょう。インターネットの普及により、お客様は必要な情報を必要なタイミングで獲得することができるようになりました。そのため、お客様にインサイト(お客様の気づいていない顧客の課題)を気づかせるような情報ではないと価値を生まなくなっています。

提案終了時に「検討しこちらから連絡します」といわれる人はもう少しお客様のインサイトを深掘りすると良いかもしれません。

お客様のインサイトを明確に把握し、課題解決に適した提案が出来る営業マンほどお客様から信頼され契約につながります。逆にインサイトを正確に把握できていない場合や課題解決策が適切ではない場合、お客様に話を聞く必要がないと思われてしまうので注意する必要があります。

営業マンの現状把握

「売れる営業マンになりたい」と考えるなら、まずは自分の現状を把握しましょう。現状を正確に把握しなければ解決策として何を実施すればよいかわからず、改善につながりにくくなります。

たとえば、あなたが冬に咳が止まらなくなり病院に行くとします。その時検温をし症状を記載し、質疑応答、触診を行った結果、病気が判明し(例えばインフルエンザ)、その病気に応じた処方箋を提供してくれます。これは営業でも同じです。

営業成果が出ていないという事実は同じでも、会話の話し方が課題なのか、提案力が課題なのか、クロージング能力が課題なのか、根本的な課題が異なれば解決策も異なります。

① 営業マンの営業スキル状の課題の抽出

「あなたの営業における課題はどこですか?」いきなりこの質問をされて、すぐに回答できる人はご自身の営業スキル上の課題を把握し改善に向けて実行しているかと思います。逆に即答できなかった人は、ご自身の営業スキル上の課題が何かを把握できておらず、改善に向けて行動できていないのではないでしょうか。

売れる営業マンになるためには、課題を正しく把握しなければなりません。そのためにはまず営業全体のプロセスと必要項目を明文化しましょう。

営業プロセス①

営業プロセスは上記のような流れになるのではないでしょうか。次に、このプロセスに対して営業実績の数字を入れていきます。

例えば、2件の受注を目指し下記のような計画を立てたとします。しかし、実際に営業活動を行うと1件しか受注できませんでした。結果は50%の達成率ですがどこが原因だったのでしょうか。その原因を把握するため、営業プロセスに数字を当てはめてみましょう。

営業プロセス②

アポイントは目標値を上回る28件に達しています。しかし、商談後フォローする件数が5件しか取れていません。

営業プロセス③

それぞれ割合で見てみるとフォローのフェーズ(商談してから案件になりフォロー・追客する段階)の割合が計画よりも大きく乖離しています。この営業マンの場合、訪問数は計画通りだったが商談でのアプローチに改善の余地があるようです。

このように営業フローを明確にし、それぞれの計画値と実績値を比較することにより、営業マンの課題を把握できます。

② 改善プランの作成

営業マンの課題把握が完了したら、次は改善プランを練りましょう。抽出された課題をどのようにしたら解決できるのかを明確にします。

たとえば、上記のように「商談でのアプローチ」に課題がありそうであれば、提案の内容を見直しやプレゼンの方法の見直しなど可能な限り課題を解決できうる方法を明確にして書き出していきましょう。

しかし、書き出してみると多くの解決策が出てくる可能性があります。その際は、各解決策に優先順位を決めましょう。期待できる効果が高く、コストもかからずにできる解決策から注力して行っていくことが大切です。

改善プラン

③ スキル評価基準の作成

ただ施策を決めただけでは、成果が出るまで時間がかかります。どこかで待ち合わせするときも「いつ」「どこ」で集合するかを決めることにより、全員が同じ認識を持ち集合するはずです。営業でも同じです。

改善プランを立てた後で「いつまで」に「どれくらい」になっているべきかを設定します。「いつ」という期間に関してはイメージしやすいと思いますが、「どれくらい」というのはイメージしづらいかもしれません。抽象的なゴール設定の場合、お互いの認識がずれる可能性があるため明文化しましょう。

その1つの手段としてスキル評価基準を作成することをお勧めします。スキル評価基準では営業マンのスキルごとの目標と実績の差異を評価する効果があります。

例えば「課題把握」を改善する場合、どうなっていれば十分かを明文化します。下記のように3段階に分けて来月末日までにレベル3になれるようにしよう!と認識をそろえることで、営業マンとしては「どうなるべきか」が明確になります。

スキル評価

それぞれの課題に応じて、スキル評価基準を設定しましょう。

営業スキル向上をサポートする2つの方法

営業スキルを向上させるための課題把握・改善プランの作成、営業スキル評価基準表の作成のノウハウは学べました。では、今から実践しようと思っても知識や実践方法が不足している場合、うまくいかない場合があります。手段はさまざまありますが、本記事では営業マンがやっておくべき2つの勉強方法を紹介します。

① 営業スキル本

1つ目は営業スキルに関する本を読むことです。あなたと同じように営業マンの多くは「売れるようになるためにどうすればよいか」を一度は考えたことがあります。その時どのような方法で改善したかを知ることはとても有益です。

その情報を知っているか、知らないかではこれからの行動に大きな違いが出ることもあります。こういう施策を行うと効果がある、この条件では効果が出づらいなど、経験談を基に自分の行動計画、改善プランを作ることができます。

さまざまな分野や業界の視点からの営業スキルに関する本は出版されています。自分の課題にマッチする本を手に取り一度読んでみてはいかがでしょうか。

② 営業研修への参加

2つ目は営業研修へ参加することです。

・営業スキルに関する本は読んだことがあるが、文字を読んでいるだけでは頭に入りづらい
・理論はわかるが具体的に自分の行動に落とし込むことができない
・明日から始められる具体的な方法を知りたい

営業スキルに関する本を読み、上記悩みを抱える方はいらっしゃいますか?そのような人には営業研修への参加をお勧めします。

営業研修では、営業のノウハウを蓄積した講師が登壇し、自身の経験と理論をもとにした講義を実施します。まずは原理原則を知り、自分の課題に合わせた解決策を見つけることが期待できます。営業スキルに関する本を読んだだけではなく、実践して訓練したい人は、是非一度営業研修に参加してみましょう。

③ 営業の質 vs 営業の量

営業の中ではアプローチ数を表す「営業の量」と、アプローチの上手さを表す「営業の質」という指標が使われます。「営業の量 × 営業の質 =営業成果」と考えることもできます。

営業スキルを向上させる2つの施策をご紹介しましたが、1つ気を付けていただきたいことがあります。それは方法論にとらわれ営業の質だけに注目し、営業の量が足りなくなる状況になることです。

営業において量にこだわることはとても重要です。これだけ聞くと「結局根性論か」と思われる人もいるかもしれませんが、営業で成果が出ていないうちは、量にこだわることが必要です。

今までスポーツや勉強など成果を残した時を思い出してください。最初は何をすべきかがわからなかったので、基本を忠実に何度も練習したはずです。その練習を繰り返すうちに自分なりの気づきや工夫が生まれ、成果が出始める。その成果が出る方法を工夫し少ない時間で成果があがるようにしたはずです。

それは営業でも同じです。まず様々な経験をしなければノウハウがたまらず、自分なりの考えや工夫が出てきません。そのためまずは量にこだわり行動しましょう。

まとめ

営業スキルを向上させる方法は、営業マンであれば常に考えていることでしょう。この課題を克服するためにはまず営業スキル項目を明確にする必要があります。

一度ご自身で営業スキル項目を列挙し、「どこが自分の課題か」を見つめなおしてみましょう。ご自身の課題が明確になれば、これから何をすべきかも見えてくるはずです。

ただ、営業スキル項目を1から作成するには時間がとてもかかり、億劫になってしまう人もいるかもしれません。そのような人向けに「営業スキルチェックシート」をご用意しています。1から作成するのは大変だ!プロが考える営業に必要なスキルを知りたい!とお考えの方は是非ご覧ください。

    営業スキルチェックシート

佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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