【後編】教育者志望の学生がインターネット通販プラットフォーム大手の黎明期、海外進出を支えるスーパー営業マンになるまで

教育者志望の学生 スーパー営業マン

多くの営業マンの目標になるような「営業のプロフェッショナル」にお話を伺う企画の後編です。
インターネット通販プラットフォーム大手R社のベンチャー時代を支え、急成長の立役者となったプロフェッショナル。
前編では業務の標準化とゴールを考えることの大切さを伺いました。
国内の営業を成功させた後、今度は営業部長として海外進出を手がけます。

海外での営業活動

「基本的には国内でも海外でもやることに変わりはありません。ただ、文化の違いや仕事のやり方の違いについては理解する必要があります。語学スキルはあれば良いですが、なくても何とかなるのでそれ程必須ではありません」
海外赴任と聞くと真っ先に気になるのは「言葉の壁」ではないでしょうか。
英語圏の国ならまだ何とかなるけど、それ以外は……、という方も多いのでは。
しかし、一流営業マンにとって言葉の壁はそれ程問題にはならないようです。
「大抵のやり取りは片言の言葉とボディランゲージで何とかなります。よくTV番組でお笑いタレントがやっているように、伝えようと必死になればボディランゲージと表情で伝わります。契約などの詳細は通訳をつければいいわけで、営業の大事な部分は語学に頼らなくても伝えられます」
台湾での新規事業に携わった営業のプロフェッショナル。
10人程の日本人スタッフと、50人近い現地スタッフによるジョイントベンチャー企画でした。
台湾語を話せる日本人スタッフはほぼいないので、日常生活は全てボディランゲージで乗り切ったそうです。
現地スタッフや取引先とのやり取りも、できるだけボディランゲージで伝えようと努力する。
そうすることで、相手がこちらを理解しようとしてくれるのだそうです。

言葉の壁にはそれ程苦労しなかったようですが……

「文化の違い、仕事に対する考え方の違いには苦労しました。初めの頃は日本でやるのと同じように扱った結果、反発されてうまく働いてもらえなかった。徐々に現地の文化を知り、コミュニケーションをとり続けることで、最終的には仲間として同じ目標に向かうことができました」
仕事に対する優先順位の違いや、目的意識の違い。こればかりはどうしようもないという部分もありますから、合わせられる部分をしっかり合わせていくことが大切ですね。
こちらが相手を理解しようとすることで、相手もこちらの事情を理解しようと努めてくれました。
言葉が通じるかどうかよりも、相手のことを知り、理解しようと努めることが円滑なコミュニケーションをもたらしました。
こうして、多様な国籍や文化的背景を持つスタッフを効果的・効率的に運用していく組織を作り上げることに成功します。
日本で培ってきた武器がそのまま有効だったわけではありません。台湾には台湾のやり方がありますから、そこに適応することも必要でした。
それでも、前編で伺ったように「成功した方法を標準化する」というプロセスはどこでも有効です。
台湾に適応した業務フローを取り入れ、ここでも何千という失敗を糧にしながら徐々に成果を上げていきます。
最終的には、1000社以上の出店を得て台湾でのサイト立ち上げに無事成功しました。
文化や言語の違いという未経験のハードルを乗り越えての成功。「できる!と決めたら何でもできるものだ」という実感を得たのだそうです。

本質を考え、シンプルに行う

これらの経験から、営業のプロフェッショナルがいつも意識していることがあります。
「何のためにやっているのか」
「本質を考え、シンプルに」
前編でお話した「人生のゴール」という部分とも重なります。今やっていることは自分にとってどんな意味があるのかを考える。仕事だから何となく、ではダメなのです。
そこが分かれば、物事の本質が見えてきます。重要なことは何なのか、このプロセスで得るべきものは何なのか。
そしてその成果を得るため、やるべきことはなるべくシンプルに行います。複雑な工程はなかなか徹底できません。
とことんシンプルにすることで、前編にあった「標準化した内容」を徹底して行うことができるのです。

目標設定はSMARTな(具体的/測定可能/達成可能な/関係した/期限を区切った)ものにすることも大切

「毎日腹筋する!」ではなく「ダイエットのため、腹筋運動を今日中に10回行う」といった目標の立て方ですね。
各要素を明確にすることで問題点の洗い出しや標準化が容易になります。
今回は前後編にわたって、営業マンが目標にするような「営業のプロフェッショナル」にお話を伺いました。

いかがでしたか?
かつては教育者を目指し、いつしか営業のプロフェッショナルとして数百人を率い、そして現在は営業職にとどまらず様々な活動で「多足のわらじ」を履く生活。
「教育者としてやりたかったことを、いま営業職として行っているんです。関わる人々と共に成長する、『共育』と呼んでいます。誇れるとしたら、目の前の環境から逃げずに戦い続けてきたことでしょうか」
スティーブ・ジョブズの有名なスピーチにあった「過去の点と点を繋ぐ」という話を、まさに実感しているというプロフェッショナル。
同じスピーチの「今日が最後の1日だとしたら」という話も。
今日の仕事が自分の目指すゴールに繋がっているとしたら、例え今日が最後の1日だとしてもその仕事を行うでしょう。
そんな仕事を日々行いたいものですね。

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川崎 裕介(かわさき ゆうすけ)

慶應義塾大学卒業後、外資系歯科医療機器メーカーを経てコンベックスに入社。プロダクトセールスチームで新規顧客開拓、既存顧客のコンサルティングに従事する傍ら、セミナー企画・運営を担当。現在は「セールスハックス」の運営、「Digima」のプロモーション全般を担当している。

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