営業のストレス耐性を高める7つの方法

営業 ストレス 耐性

「営業職は、ストレス耐性がないと向いていないから辞めたほうがいい」「営業職はきついけど、頑張りたいからストレス耐性をつけたい」「せっかく新人が入ってきてもすぐに辞めてしまう。営業担当者にストレス耐性をつけさせるにはどうすればいいのか?」このようなことを考えていないでしょうか?

このように考えている方のために、本記事では営業のストレス耐性を高める方法を7つ紹介します。紹介する方法を実践すれば、ストレスに負けない営業マン(チーム)に一歩近づきます。ぜひ本記事をゆっくり読み進めていただき、ストレス耐性を高めて成果を出してください。さらに、知るだけで終わらず実践してみてください。

営業のストレス耐性とは

営業におけるストレス耐性とは、営業におけるさまざまなストレスに耐えて適応し、対処できる能力の度合い(レベル)のことです。

ちなみに、「ストレス」と「耐性」はそれぞれ以下のような意味があります。「ストレス」は何らかの力によって歪みが生じた状態を指し、「耐性」には環境編化に対して適応していく能力を指します。

例えば、営業活動でなかなか成果が出ない営業マンAと営業マンBがいたとします。営業マンAは成果が出ない現実を受け止め、成果が出なかった原因を探って顧客へのアプローチを改善しようとしました。一方で、営業マンBは成果が出ない現実を受け止められず、営業活動自体を辞めたくなってしまったとします。

この例では当然、営業マンAはストレス耐性が高く、営業マンBはストレス耐性が低いと言えます。ただし注意したいのは、ストレス耐性は「耐性があるかないか」の二択ではなく、どれほど適応して対処できるかの度合い(レベル)です。

つまり、何らかのストレッサー(ストレスの要因)を受けても、次のように人それぞれで適応・対処のレベルが異なるのです。例えば、同様のストレッサーを受けた時にある人は「かなり辛い気持ちで、出社も難しい」、またある人は「辛いけど、何とか頑張れる」とストレス耐性によって感じ方は異なります。人によっては、「こんなの当たり前」と考えられるようにストレス耐性がかなり高い人もいます。

営業のストレス耐性がなぜ大切なのか

営業のストレス耐性とは、「営業におけるストレスに適応して対処できる能力」だと紹介しました。「営業のストレス耐性がなぜ大切なのか」を一言にまとめるなら、メンタルヘルス不調に陥るのを防ぎながら、良いパフォーマンスで成果を出し続けるためです。

厚生労働省が運営する、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」によれば、ストレスに適応できなければ、いわゆる「うつ」状態になってしまいます。具体的には、下の式のようになると活気が低下し、長引くと「うつ」状態に近づいてくるとあります。

《ストレスの原因に適応できず、何らかのストレス反応が出てしまう状態を表す式》

ストレスの原因(ストレッサー) > ストレス対処(コーピング)

上式右辺の「ストレス対処(コーピング)」の度合いこそが「ストレス耐性」であり、営業におけるパフォーマンス(効率)を低下させないためにはストレス耐性を高めなければならないのです。

また、営業における「ストレッサー」には、一般的に次のようなものがあります。営業組織で設定されるノルマや上司からのプレッシャー、営業チームメンバーとの成績競争、顧客からのクレーム、長時間労働、顧客の提案に対するギャップなど……

おそらく、上記のうちいずれかが実際に感じているストレスに当てはまることでしょう。営業職のうつ病事例も少なくありません。実際、先ほど紹介した厚生労働省運営サイト「こころの耳」でも「営業マンのうつ病等の事例」が掲載されています。

営業マンのうつ病等の事例

営業はストレス耐性がある人ではないとできないのか

よく「営業はストレス耐性がないとできない仕事」のような表現を見かけますが、実際はどうなのでしょうか。結論としては、「ストレス耐性があるのに越したことはないが、現時点ではなくてもこれから耐性を高めていけば良い」と言えます。もっと簡単に表すと「できる」ということになります。

ストレスの要因であるストレッサーについては、営業マン個人ではなく営業組織における課題であることが多いです。そのため、なかなか変えられないかも知れません。これは営業マネージャーが特に意識すべきポイントです。

しかし、ストレスに適応して対処する能力「ストレス耐性」は、営業マン自身で向上していくことができます。

その結果、前述した式のとおり、ストレッサーよりもストレス対処(コーピング)が上回り、ストレス反応を抑えることができます。つまり、営業マン個人に依存するストレス耐性を向上すれば、ストレスがあってもうまく対処してパフォーマンスの低下を防げるのです。

当然簡単なことではありませんが、現時点ではストレス耐性が低いと考えていても、これから紹介する「営業のストレス耐性を高める方法」を少しずつ実践していけば「営業の仕事ができる」のです。

営業のストレス耐性を高める方法

それでは、営業のストレス耐性を高める方法を紹介します。

売り上げ目標を過度に意識しないことや自身の営業への思いを明確にする、断りの認識を変える、祖仕事と休みのバランスを取る、集中して業務に取り組む、多少の忍耐を経験する、ストレスの解消方法を見つけるなどです。

以降で詳しくご紹介しますので、ぜひゆっくり読んでいただき、知るだけでなく実践してみてください。

売上げ目標を過度に意識しない

営業は、会社の売上げを担う重い責任を持っています。そのため、営業マネージャーは社長から、営業マンは営業マネージャーから大きなプレッシャーを感じることが多いのです。このプレッシャーは営業目標・ノルマに限りません。

当然その数字を達成することが責任であり、意識することは重要です。しかし数字を過度に意識してしまうとストレスを必要以上に抱えてしまいます。

確かに数字を意識することは大切ですが、身体面でも精神面でも負担のかからない程度に抑えることが大切だと言えます。

厚生労働省「Ⅱ 生活指導及びメンタルヘルスケア」によれば、ストレッサー(ストレス要因)があっても、そもそも「負担と受け取らない」のであれば「健康・活発な生活」が得られるとしています。

目標などを過度に意識しないのは「負担と受け取らない」に該当するため、ストレス耐性を高めるために効果的だと言えるのです。

自身の営業への思いを明確にする

営業のモチベーションアップのためには、やはり自身の気持ちが大切です。周囲の影響もないわけではありませんが、自身でモチベーションを管理していくことが重要なのです。

そのためには、自分がなぜ営業という仕事をやっているのか。または、なぜ営業活動をしているのかについて本心を追求していくことがポイントとなります。それが明確になることにより、ストレスがある辛い時でも踏ん張ることができます。

断りの認識を変える

営業は断られることが多い仕事です。特に新規開拓の電話営業などでは断られる割合が非常に高く、ひどい場合には1日に1件もアポを取れないこともあるでしょう。BtoBであるかBtoCであるか、営業マンの習熟度(スキル)はどの程度かなどによって変わりますが、例えばテレアポの平均成功率は1%ほどだと言われています。

つまり、営業は断られるのが当たり前であるとも言えるのではないでしょうか。しかし当然、断られるのが当然だから頑張らなくても良いわけではありません。断られることはつらいですが、その断りの認識を変えることが大切です。これは、そもそも「負担と受け取らない」につながります。

断られる理由の大半は、電話を切りたいための「表面的な断り」です。勘違いしてはいけないのが、営業マンの人格に対しての否定ではないということです。

そもそもターゲティングの問題でもあるかもしれませんが、ポイントは「必要でない人にいくら良い提案をしてもアポは取れない」のです。また、「必要ではないから」断っているのです。営業マンに対して否定しているわけではありません。

仕事と休みのバランスを取る

ストレス耐性を高めるためには、ストレスから解放されるタイミングを調整することも大切です。ずっとストレスを抱えている状態だと、不調(ストレス反応)が生じてしまいます。

特に営業マネージャーは、就業時間外でも仕事のことを考えてしまい生活に影響を及ぼす人も多いでしょう。営業マネージャーに限らず、リフレッシュできるときはリフレッシュするべきです。

先ほども紹介した厚生労働省「Ⅱ 生活指導及びメンタルヘルスケア」には、「ストレス耐性を高める基本」が紹介されています。そのなかで、「休養と活動のバランス」が記されていほど重要なものです。

その他、次のようなストレス耐性を高める基本が述べられています。良質な睡眠の確保や食事のバランス、適度な運動などです。リフレッシュといっても具体的に何をすれば良いのかわからないと感じるのであれば、これらを意識してみましょう。

集中して業務に取り組む

営業という仕事に集中して取り組むことで、ストレスの認識を薄めることができます。直接的な表現だと「熱中」することです。営業という仕事に熱中して取り組んでいれば、断られたときもノルマが辛いときも、「辛い」より「どうやろう」と考えるはずだからです。

このように集中し業務に取り組めば、それだけ業務効率も改善し、ストレスの要因すらも解決できるかも知れません。

多少の忍耐を経験する

何らかのストレス要因が生じたときに、まず「認識」というフィルターがかかりますが、認識はストレス耐性における重要なポイントです。よくよく考えれば当然のことですが、そのストレスを「きつい」「つらい」「苦しい」と考えないのが最善なのです。

この点を考えると、やはり多少の忍耐を経験しておくのが良いでしょう。あまりにも重いストレスを継続的に抱えると不調(ストレス反応)が生じてしまいますが、「ちょっときついな」程度の適度なストレスであれば踏ん張って頑張ってみるべきです。

高校野球を例にして考えてみましょう。高校の野球部は練習がとてもきつく(ストレッサー)、1年生部員は「サボりたい」などと感じています(コーピング)。また、いつもの練習が始まるときには憂鬱な気分になっていました(ストレス反応)。

しかしそれでも練習を続け、2年生になると練習のきつさ(ストレッサー)は変わらなくても当たり前のことだと認識し、「サボりたい」(コーピング)や憂鬱な気分(ストレス反応)などは感じなくなりました。

このように、忍耐を経験することで認識が変わりストレス耐性が向上。その結果、ストレス反応は起きなくなるのです。さらに、忍耐を通じて目標を達成するのもストレス耐性を向上する大きな要因となるでしょう。小さな成功体験が積み重なり、「自分はできる」「成長した」という自信につながります。

ストレスの解消方法を見つける

いくら辛いことがあってストレスを抱えていたとしても、それが報われれば「頑張って良かった」と感じることがあります。例えば、営業を頑張って契約が取れたときや、顧客から感謝されたときです。自分の頑張りが実を結び、「無駄ではなかった」「頑張って良かった」と感じることでしょう。

しかし営業活動においては、頑張れば必ず成功するものではありません。断られる頻度の方が多いからです。そのため、仕事以外でストレスの解消方法を見つけておきましょう。

ちなみに「マイボイスコム株式会社の調査結果(2019年7月)」によると、ストレスの対処方法として最も多かったのは「寝る」で26.9%。「好きなものを食べる」や「お酒を飲む」「趣味に没頭する」などがそれぞれ1割強となっています。その他にも、次のような解消方法が見られました。映画を見て感動することや体を動かす、カラオケで大声で歌うなどです。

これだけではストレスの要因がなくならいため、根本的な解決にはなりません。とは言え、少しでもストレスを発散できる方法があれば実践してみると良いでしょう。

自身に合わせた営業のストレス耐性をつけていく

ストレスに対して、どのように受け止めて対処していくかの能力レベルをストレス耐性と言います。ストレス耐性は、うつ状態になるのを防ぎながら良いパフォーマンスで成果を出し続けるために重要なものです。

とは言え、現時点でストレス耐性がないと感じている営業マンでもストレス耐性は意識的に向上していけます。ストレス耐性が人それぞれで異なるように、ストレスへの認知・対処(コーピング)も人によって異なります。

ぜひ本記事を参考に、自身に合わせたストレス耐性の高め方を実践してみてください。

まとめ

営業でストレスを感じている営業マンの多くは、自身の営業スキルが低いと考えていないでしょうか。営業スキルが低いと感じている中で営業活動を行なっていると、仕事も自信がないなかで行っていることになってしまいます。その上、成果が出なかったらどうしても自分を否定することになってしまうでしょう。

そこでポイントなのは、自分は「何ができていて何ができていないのか」を明確にすべきです。できるできないを明確にすれば、できていることには一定の自信がつくうえに、向上させるべき営業スキルも明確になります。

営業スキルチェックシート」では、新規開拓から商談につなげるためのスキルを1枚のシートでチェックできます。営業担当者にとっては、個人の自己評価や上司との面談の際に活用できるでしょう。営業マネージャーにとっては、営業チーム全体のスキル評価をもとに課題が明確になります。

営業マンがスキルをチェックしながら「商談化につなげるためのスキル」を磨けば、きっと成果が出て営業の仕事が楽しくなるはずです。ぜひご活用ください。

    営業スキルチェックシート

佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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