オウンドメディアに代わる?分散型メディアとは

オウンドメディア 分散型メディア

コンテンツマーケティングという言葉は、皆さんご存知だと思います。
自社独自のコンテンツを作り、オウンドメディア(WEBサイトやブログ等)で情報発信することで、ブランディングとリード獲得を行うという手法です。
事実、営業活動の中でもブログなどのオウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングを実施している企業は、数多くあります。
今回は、このコンテンツマーケティングを実施するためにオウンドメディアに代わる手法として注目されている「分散型メディア」についてご説明します。

分散型メディアとは

今主流のオウンドメディアは、コンテンツを自社サイトに蓄積していきユーザーを囲い込む手法です。
そのため、多くの企業が検索やソーシャルメディアから自社サイトにユーザーを呼び込むことに多くの予算を割いています。
しかし、ソーシャルメディアで得られない情報は無いと言って良いくらい、日常の中に溶け込んでいる現在。
わざわざソーシャルメディアからオウンドメディアに誘導せず、ソーシャルメディア上でコンテンツを展開し、オウンドメディアを持たないという考え方が分散型メディアです。
この考え方を提唱しているのは、ニューヨークで創業され、2015年8月に日本法人を立ち上げた人気ソーシャルニュースメディア「BuzzFeed」。
成功指標をPVからリーチに切り替え、すでに大きな成果を上げたと発表しています。
オウンドメディアマーケティングでの成功指標は、検索やソーシャルからの自社サイトへの流入数でしたが、この分散型メディアでは「ソーシャルメディアでどれだけ多くの人にリーチしたか」が指標になります。
オウンドメディアとソーシャルメディアのどちらでコンテンツを見てもらっても、その価値はそれほど変わらないと考えれば、この「分散型メディア」という手法は理にかなっています。

営業活動に向いているのはどちらか?

分散型メディアは、まだ成功事例や失敗事例が少ないため、推測が難しい状況ではありますが、コンテンツマーケティングを実施する目的や業種によって向き不向きがあるように思えます。
例えばロングテールを狙える商材で営業のリードを獲得するのであれば、検索エンジンでのライバルも少なく、検索で情報を探すニーズの方がまだまだ多いと思われます。
だからこそ、オウンドメディアが効果を発揮するのではないでしょうか。
イメージとしては製造業が近いです。
逆に、ライバルが多く他社と差別化が難しい商材の場合は、多くの潜在見込み客にリーチしファン化することが大事になります。
オウンドメディアよりソーシャルメディアのほうが、コストも安く向いているのではないでしょうか。
分散型メディアはソーシャルメディアでの情報発信ですので、オウンドメディアほどコンテンツを作りこむ必要はありません。
広告費用もGoogleよりは安く済むはずです。人材事業などが当てはまるかと思います。
将来的には、Google一強時代はますます減ってくることが予想されますので、どの企業もソーシャルへの意識は高まっていくことでしょう。

分散型メディアを実施する際のポイント

まず、オウンドメディアでは検索エンジン対策をして上位表示し、多くのアクセスを集めることが重要でしたが、ソーシャルメディアでは、人がシェア・リツイートしアクセスが増える仕組みのため、人を意識したコンテンツ作りが必要になります。
人を意識することで、きれいな景色の写真と「よい週末を!」という言葉だけでもユーザーの1週間の労をねぎらい、週末はごゆっくりというコミュニケーションが成り立ちます。
そのため、業者にSEO対策をお願いするというようなコストはなくなりますが、毎日コンテンツが流れていくソーシャルメディア上で多くのユーザーにリーチするためには、配信量が重要になります。
またターゲットとデバイスを意識する必要もあります。
ソーシャルメディアの利用者は若者が多く、ほとんどの閲覧がスマートフォンですので、オウンドメディアで作るコンテンツとは意識的に分ける必要があります。

最後に

オウンドメディアにしろ分散型メディアにしろ、大手企業はすべて実施し、多くの広告を配信しています。
専属スタッフをつけている企業も少なくありません。
そんな大手と競い合っていくためには、今の市場を理解し、自分の会社にあった手法を取捨選択する必要があります。
中小企業の選択肢の一つとしても、分散型メディアは十分に可能性があるのではないでしょうか。

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原誠