メール営業を効率化させるために考えること

メール 営業 効率化

時間や場所にとらわれずに顧客にアプローチできるメール営業を効率化することができれば、営業の幅が非常に広がり、毎月の売上アップにつながります。また、メールを使って継続的な顧客フォローをおこなうことで、顧客満足度の向上や顧客のファン化につなげることもできます。

特に、新型コロナウイルス感染拡大による不要不急の外出自粛要請など、営業活動に制限がかかる局面も多い現在の状況では、メール営業の重要性はより高まっています。多くの営業マンは、すでにメールを活用していると思いますが、今改めてメール営業の効果を最大化させる方法について考えてみましょう。

本記事では、メール営業を効率化するために考えるべきことについて解説します。

メール営業の効率化とは

メール営業とは、見込み客や顧客に対してメール送信により営業アプローチやフォローを行うことです。メールでは十分な分量のメッセージを送信できることに加え、画像や資料のファイルも手軽に添付できるため、新規開拓営業にも営業フォローにも有効です。

メール営業には、次のメリットがあります。

  • 時間にとらわれずに、営業のメッセージを相手に伝えることができる
  • 同じ文面を繰り返し利用できたり、同じメッセージを複数の相手に送ることができる
  • テキスト、添付資料、Webサイトのリンクなどを駆使して、メッセージを分かりやすく伝えることができる
  • メッセージの内容を記録として残すことができる

これらのメリットを上手く生かすことで営業の幅を広げたり、売上を上げるためにメールを活用することができます。

メール営業の効率化がなぜ大切なのか?

メールでは、手軽に顧客にメッセージを伝えることのできる便利なツールです。また、内容を残すことができるため、食い違いによるトラブルを防ぐという点でもメリットがあります。

しかしながら、メールの本文作成、添付する資料の作成、送付相手の絞り込みなどには、意外と時間がかかってしまうものです。これらの作業は、担当営業マンの就業時間中に行わなくてはならないため、メールの準備や作成に時間を取られていると、営業活動の時間を圧迫してしまうことになります。

また、営業メールは、アポの取得や顧客フォローなどに効果的であるものの、業界や商材によってはクロージングまで完結させることは難しい場合もあります。例えば、EC業界だと配信したメールから購入に至る可能性は高いですが、高額商材などになるとやはり営業マンと直接話して購入を決めたいというお客様も多くいるはずです。

これらを全て総合すると、メール営業は目標・目的を明確化した上で、効率的にメール送信することが大切です。

《メール営業の目的例》

  • リード(見込み顧客)を1,000件獲得
  • 15分の電話相談の獲得5件
  • 無料説明会の予約申し込み10件

そして、これらの達成するために、短時間で反応の高いメールをいかに多くのターゲットに送信できるかが重要なポイントになります。

メール営業における課題

メール営業が効率化されているか否かについては、現状のメール作成における課題を洗い出してみると良いかも知れません。一般社団法人日本ビジネスメール協会による「ビジネスメール実態調査2020」では、

  • ビジネスマン1人の平均メール作成時間(5分54秒)
  • 1日にビジネスマンがメール作成に費やす時間(82分57秒)
  • メールの失敗経験あり(38.66%)
  • メール失敗の内、54.67%が添付漏れ
  • 相手から届いたメールを読んでいて見つけた失敗の1位は誤字・脱字(50.49%)
  • 自分のメールに不安を抱くことがある(69.40%)

といったデータが公開されています。 

また、上記には記載されていませんが、メール送信のための営業リストの作成や送信状況の管理、開封・未開封の状態チェックなど営業活動を行う上で発生する時間や手間もあります。さらに、もしも個人情報の漏洩などの重大な事象が生じてしまった際には、企業の存続を脅かすような多額の損害額、信用の失墜を招いてしまうことになります。

上記をまとめると、メール営業を効率化させるためのポイントはスピードと正確性を両立させることと言えます。

1通あたり平均で6分近くかかっているメールの作成時間を短縮させることができれば、メール営業におけるアプローチ数を増やしたり、その他の営業活動に費やす時間を確保したりすることができます。

また、誤字・脱字なく、目的の相手に、適切なタイミングで、必要とされている情報を届けることで、トラブルやクレームを防ぐとともに見込み客に寄り添った営業メールを送信することができます。

メール営業を効率化させるために考えるポイント

メール営業のスピードと正確性の向上のためには、具体的にどのような対策を取ることができるのでしょうか?ここでは、メール営業を効率化させるためにできるポイントについて解説します。 

作成時間の短縮

最初に考えたいポイントは、やはりメールの作成時間の短縮です。ビジネスマンの平均メール作成時間が1件あたり6分かかっていたことや、メール作成に1日あたり82分費やしてしまっていることを考えれば、作成時間を短くすることの意味は非常に大きいといえるでしょう。具体的な方法として考えられる方法は2点あります。

①メールテンプレートの活用

営業メールは、状況や顧客によって変えるべき部分もあるため、全ての内容をそのままコピー&ペーストするわけにはいきませんが、共通して使用する文面は少なからずあります。

特に、初めて連絡する際のメールや問い合わせページに対する返信など、同じ状況では同じ文面が利用できる可能性が高いでしょう。このように、同じ内容をひな型として使用できる場合は、「メールテンプレート」を使用すると効果的です。

メールテンプレートは、決められた文章をいつでも呼び出せるようにしておくことで、一からメールを作らなくても済むようにできるための仕組みです。メールテンプレートを使用することによりメールの作成時間を短縮することと誤字・脱字のリスクを減らす効果、メールの文面を考える時間を短縮する効果が期待できます。

テンプレート活用の具体的なやり方については、「営業メールの効率を高めるテンプレート活用のすすめ」にて紹介しているので、興味のある方はぜひ確認してください。

②単語登録

WindowsPCをお使いの場合は、単語登録機能(辞書登録機能)を利用するのも効果的です。辞書登録機能は、自社の商品名・サービス名などの通常変換では一度で変換できない単語をあらかじめ登録することができたり、挨拶やよく利用する定型文を登録しておく使用法もあります。

《単語登録の使い方の具体例》

  • 「いつ」→「いつもお世話になっております。」
  • 「よろ」→「よろしくお願いいたします。」

よく使用する単語や文章を、このように単語登録をしておくことで文字入力のスピードが飛躍的に向上します。また、テンプレートと単語登録に共通する点としては、文字入力の負担・機会を減らすことで誤字・脱字を減らすことにもつながります。

一斉送信の活用

メール送信は、1対1で送ることもありますが、同じような内容を複数の相手に送るのであれば一斉送信を利用した方が効率的です。

例えば、セミナー参加希望者に対して、開催日時や注意事項などの事前案内を行ったり、新商品・新サービスに関する案内、メールマガジンなどは、送信相手ごとに文面を変更する必要がないため同じような本文でも問題ありません。

大量の見込み顧客に対して一斉送信を行う際には、営業支援ツールなどを使用すると効率的です。ツールを使用することで、細かい条件別に抽出した顧客リストに対してメールを送信することができます。顧客リストからメール送信することで、送付先の間違いによる誤送信を防ぐこともできます。

また、数件の案内であれば、メールソフトの一斉メール機能でも手軽に送信できます。このときに注意したいのがBCC(ブラインド・カーボン・コピー)とCC(カーボン・コピー)の使い分けです。

BCCで送信すれば、受け取った側は自分以外にどの宛先にメールが送られているのかを知ることができませんが、CCで送信した場合には送信先が全てわかってしまいます。個人情報取り扱いの観点から、顧客や取引先に別のユーザーのメールアドレスが伝わってしまうと信用を大きく落としてしまいます。(同報で送信していることが分かっても問題ない自社の上司などのアドレスに関しては、CCで送っても良いでしょう)

自動送信される仕組み

営業支援ツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールを使用することで、営業メールを自動送信する仕組みつくることもできます。

事前にメールを送信する日時を指定したり、前回のメール送信からちょうど1ヶ月後・イベント開催の1週間前といった送信するタイミングを指定したりすることで、営業マンが手動でメール送信をする手間の必要がなくなります。

休眠顧客や動きが停滞中の顧客に対して、営業担当者が漏れなくフォローするのはとても大きな負担がかかります。営業マンは当月の数値目標を追いかけなければならないため、停滞中の顧客のフォローを両立させること自体がなかな難しいとも言えます。

一方で、フォロー案件についても見込み客のタイミングでのメールフォローが漏れてしまうことにより、機会損失を招いてしまう可能性があります。

セールスエンゲージメントツールの「Digima」を使うと、メールの自動化の機能を活用すると、営業マン一人ひとりが停滞案件を逐一チェックしなくても、設定したタイミングでメールが自動的に送信できます。また、商談のアポに成功したり、受注に至ったりするなど、メールでのフォローが不要になったら、自動的にシナリオから外され、その後のメール送信が外れる設定も可能です。 

Digima

送信後の反応を見る

メール営業では、送信後のメール開封率やリンククリック率などの反応の確認も重要です。全ての見込み顧客に対して何度も同じメールを送付するのは非効率であり、顧客から嫌悪感を持たれてしまう可能性もあります。そのため、見込み客の反応に合わせて次回のアクションを変えることも大切です

アクションを変えるべき顧客の反応の指標としては、以下の点があります。

  •  返信や問い合わせの有無
  • メールの開封の有無
  • メール内のリンクのクリックの有無

これらの反応の違いによって、異なるパターンのメールを送信したり、メール送信のタイミングを調整したりすることで、顧客の興味に合ったメールを送ることができます。

また、メールの開封率やリンクのクリック率を計測して、メールタイトルや本文の文面を変更したり、異なる2パターンのメール本文を送信して、反響の良し悪しを比較したりすると、効果的なメールへの改善を図ることができます。

メール営業の効率化をする際に忘れてはいけないこと

メール営業の効率化を目指す際には、忘れてはならないことがあります。ここで紹介する4つのポイントを意識することで、メール営業を効率的に行うとともに、高い効果を期待することができます。

メール営業は件名が重要!

メール営業を成功させるための第一歩は、まずメールを開いてもらうことです。そして、メールを開いてもらうために重要な役割を果たすのがメールの件名です。メールの件名が顧客の興味をひくものでなければ、メールは読まれずにそのまま削除されてしまうことも多くなってしまいます。

前述した一般社団法人日本ビジネスメール協会の調査「ビジネスメール実態調査2020」によると、ビジネスマンが1日に受信するメールの平均件数は50.12通です。当然ですが、全てのメールが全て目を通されるというわけではありません。

1日に受信するメール

見込み顧客の興味をひく件名とは、以下のようなのようなものが挙げられます。

  • 新商品〇〇発売のご案内
  • 導入企業の94%が満足した〇〇サービス
  • 入会費無料の案内
  • 中小企業必見|コストをかけずに行う災害対策

上記のように、メールに顧客にとって重要な内容が書いてあるということを連想させたり、メリットを予想させたりすることが大切です。反対に、「よろしくおねがいします」「〇〇株式会社の〇〇です」などのメールの件名は、他のメールに紛れてしまう可能性が高いため、改めるようにしましょう。

見込み顧客に合わせて適度な個別化をおこなう

メール営業は効率化も重要ですが、適度な個別化も必要です。一斉メールで同じ内容のメールを多数の見込み顧客に送付する場合には、どうしても一般論や抽象的な内容になりがちです。その場合、メールの内容の独自性が発揮しづらく、インターネットやSNSなどに溢れている情報と大差のないものになってしまいます。

メール営業がインターネットの情報やSNSと異なる点は、一度に多くの見込み客に送ることが可能であると同時に、顧客に対して個別の案内も可能であるということです。このようなメリットを生かすため、送信する際にはある程度のセグメンテーションを行い、顧客のニーズや課題にマッチした情報を届けることが大切です。

《顧客にマッチしたメールの例》 

  • 製造業の顧客に、製造業の業界に特化したメールを送信
  • 資料請求の有無や購買履歴などの顧客の行動を反映したメールを送信

メールだけではなくマルチチャネルでのアプローチを行う

メールは、見込み客の行動を起こさせることまでは難しい部分があります。また、メール営業は内容を記録として残せるというメリットがありますが、内容に関して受信者側の理解度によって誤解が生じやすいという点も挙げられます。

そのため、メールだけで完結するのではなく、電話やSNS、オンライン商談などを駆使して顧客とのコミュニケーションを深めていくことも大切です。

頻度とタイミングを考える

メールは、手軽に送付できることと、テレアポなどに比べると心理的な負担が小さいことから、同じ顧客に対して立て続けに送付してしまうことがあります。しかし、顧客の立場で考えれば、同じ相手から何度も営業メールが届くのは、迷惑に感じたり、あるいはSPAMメールであると認識されてしまったりする可能性があります。

メールのタイミングについては、「3ヶ月に1度」など単純に日程を調整することも可能ですが、より効果的な送付方法は顧客の行動に合わせてメール送信をすることです。

例えば、メールを送信するタイミングは以下の通りです。

  • 自社ウェブサイトに顧客が訪問したタイミング
  • 特定のURLをクリックされたタイミング
  • 営業訪問から1か月後のタイミング

上記のように、メールの頻度やタイミングを考えることで、メール営業の効果を高めることができます。

細かな日時のタイミングを考えることも一つの手段です。理想的なタイミングは、ターゲットによって異なりますが、BtoB企業の場合には平日の業務時間中が望ましいと言えるでしょう。また、週末のメールをまとめて確認しなくてはならない月曜日や、1週間の仕事を全て終えなくてはならない金曜日はメールの開封率が下がるというデータもあります。

理想的なメールの配信日時を決めるには、ある程度仮説を立てた上で、実際の開封率を比較するのが確実です。

まとめ

さまざまなビジネスツールが登場している現代でも、メールは最も利用されているビジネスツールです。いつでも送信することが可能で、幅広い用途に対応できるという点は、メールならではの利点であると言えます。

メールを営業に活用しない企業は少ないかと思いますが、一方でメール営業を効率的かつシステマチックに活用して成果を出している企業もそれほど多いとは言えないかも知れません。「営業マンの営業活動をより楽にする 営業シーン別 営業自動化のヒント」では、営業活動で感じるお悩みに合わせて営業の自動化の方法について解説しています。自動化の仕組み作りのヒントになりましたら幸いです。

    営業シーン別 営業自動化のヒント

佐原 業平(さはら なりひら)

中央大学商学部を卒業後、2016年に新卒で株式会社コンベックスに入社。 新規開拓営業を経験した後、eBook・セミナー・研修のコンテンツの作成に従事。 そこで培った営業とマーケティングの知見を生かし、「セールスハックス」の運営に取り組む。 経営者から営業マンまで、ビジネス現場を理解したお役に立てる情報を発信。

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