優秀な営業マネージャーを求めて採用活動を行う際、最大の課題が面接時間に限りがあることです。
小一時間程度の短い時間で、人柄、仕事のスタイル、今までの経験、自社との相性などを知るには、効果的に質問をする必要があります。
今回は、優秀な営業マネージャーを採用するための質問例をご紹介します。
1. ソフトスキルについての質問
営業マネージャーにとって大切なのが、コミュニケーション力、交渉力、リーダーシップ、ファシリテーションなどのソフトスキルです。
体系的に学ぶことのできる専門知識などのハードスキルと異なり、正解がないため評価が難しく、個人差も大きいものです。
履歴書や職務経歴書からも読みとることができないため、面接での質問力が鍵となります。
ここでは難しい状況への対応を中心に質問例を挙げています。
質問例
批判との付き合い方
「仕事の内容や成果について会社や上司から不満を伝えられたときや、会社の期待に応えられなかったときのことを教えてください。その際にどのように対応しましたか?その後何かを変えましたか?」
柔軟性
「期限を守れなかったときのことを教えてください。間に合いそうにないとわかったとき、どう対応しましたか?その経験から何を学びましたか?」
不愉快な状況への対応
「どんな時にイライラしますか?やる気をそがれることは何ですか?他人にイライラさせられたり、失礼なことをされたりしたら、どうしますか?」
想定外の出来事への対応
「頼んだ仕事の出来や仕上がりに驚いたことはありますか?その時のことを教えてください。何を学びましたか?」
2. 社風との相性を判断するための質問
営業リーダーとして社風に合うかどうかも、実際に会ってみないとわからないことです。
どんな優秀な人でも、合わない環境では輝くことができません。
会社に求めるもの、働き方の価値観、同僚や部下との関係の築き方についての質問も用意しましょう。
質問例
「理想的な働く環境はどんなものですか?」
「経営陣に期待することを3つあげてください。」
「最近の職場での課題はなんでしょうか?」
「この仕事でどんなことに挑戦したいですか?その後のキャリアの目標はどんなものですか?」
「同僚とどんな関係を築きたいですか?」
「部下はあなたとの関係をどんなものだと思っているのでしょうか?もっとしてほしいこと、あまりしてほしくないこと、新たにやってほしいこと、やめてほしいことはどんなことだと思いますか?」
3. 研修や育成についての質問
チームを成長させられるかどうかが、営業マネージャーの最大の腕の見せどころです。
研修や育成についての経験や考え方についても聞いてみましょう。
質問例
「売上目標やノルマを達成できない営業パーソンにどう対応していますか?特に何度も達成できない場合はどうしていますか?」
「営業パーソンから営業活動での課題や悩みについて相談されたときのことを教えてください。どのように対応しましたか?どのようなやり取りをしましたか?」
「新たに営業パーソンを採用する際、どんな資質やスキルを求めますか?」
「新しく入社した営業パーソンの研修プランはどんな内容にしますか?」
4. マネジメントスタイルについての質問
優秀な営業パーソンが優秀な営業マネージャーになるわけではありません。
経験にかかわらず営業マネージャー職への応募者の多くも営業パーソンとして優秀だった方々ばかりのはずです。
候補者がマネジメントについてどう考えているか、どのような姿勢でマネジメントをするかを知りましょう。
質問例
「ご自身のどういったところが営業に向いていると思いますか?マネジメントについてはいかがですか?」
「あなたのマネジメントスタイルはどのようなスタイルですか?」
「目標設定はどのように行なっていますか?」
「目標達成までの進捗をどのように測っていますか?」
「チームが確実に目標を達成するためにどうしていますか?」
5. 情報感度や将来への問題意識についての質問
これからも活躍し続ける営業マネージャーは、さまざまな変化に対応していかなくてはなりません。
会社から求められたことをこなすだけではなく、広くアンテナを張り、改善策や新しい手法について提案をしていけることが理想です。
質問例
「今後5年の間に営業はどう変わっていくと思いますか?」
「将来の変化に備えて今すべきことは何だと思いますか?」
「今注目している営業トレンドは何かありますか?」
今回は、優秀な営業マネージャーを採用するための質問についてお伝えしました。
事前に候補者についての情報にしっかり目を通し、書類ではわからないこと、疑問に思ったこと、もっと詳しく知りたいことに分けて、質問をしっかり準備しましょう。
優秀な営業マンを採用する際は『優秀な人材を採用できるか 「営業マンの素質」を見抜く19の質問例』を参照ください。