「マインドフルネス」という言葉を聞いたことはありますか?
数年前から、Google、Facebook、インテルなど、グローバル・トップ企業でも導入され、注目を集めています。
マインドフルネスとは「今」に集中することで、「現在の自分の状態」に気づくことです。
古くから行われてきたメディテーション(瞑想)をベースに、宗教色を排除し、企業のトレーニングプログラムとして取り入れられています。
心を整えるだけでなく、集中力、記憶力、生産性、発想力など、ビジネス・パフォーマスの向上、人間関係の改善、ストレス軽減、モチベーションの向上、免疫力アップなど、多くの効果があるとされています。
今回は、営業マンのためのマインドフルネスの実践方法とコツをご紹介します。
マインドフルネスのやり方
1. 1~10分の間、邪魔が入らない時間を見つける
10分間取るのが理想的ではありますが、たとえ1分しか時間が取れなくても、やる意味はあります。
できれば座った状態で行うようにしますが、電車の移動中などの立った状態、起床時や就寝前の横になっている状態でも問題ありません。
やりたい時間をタイマーで設定してもいいですし、自然に任せても構いません。
2. 姿勢を整え、リラックスする
座っている場合は、骨盤を立てて姿勢を整え、肩の力を抜きリラックスします。
体勢が辛い場合は、クッションを使うなど工夫しましょう。
3. 目を閉じるか、半眼にする
目を閉じるか、目を半分ほど開いた「半眼」にします。
半眼の場合は、1メートルほど先や地面をぼーっと見るようにします。
両方試して、自分がしっくりする方法で行いましょう。
4. 呼吸に集中
ゆっくりと呼吸しながら、呼吸に集中します。
気が散ったり、雑念が浮かんだりしたら、再び呼吸に意識を戻すようにします。
5. ゆっくりと目を開け、自分の生活に戻る
十分だと思ったら、ゆっくりと目を開け、自分の生活に戻ります。
やり方はとてもシンプルですが、実際にやってみると色々な気づきがあるはずです。
マインドフルネス実践のコツ
1. 「無」になる必要はない
瞑想やメディテーションでは「無」の状態が理想というイメージがあるかもしれませんが、マインドフルネスでは無になる必要はありません。
雑念が浮かんでも気にせず、「雑念が浮かんでいるな。でも今はマインドフルネスの時間だからまた呼吸に意識を戻そう」と、今の状態に気づくことが大切です。
2. 動いてもOK
同じように、動いてはいけないというイメージも持たれていますが、動いても、くしゃみをしても問題ありません。
3. 体の状態も意識する
「力が入っているな」とか「頭が重いな」とか、自分の体の状態にも気づいてあげましょう。
4. とにかく続けてみる
マインドフルネスの実践で一番大切なことは、継続です。
効果を感じられなくても、とにかく続けましょう。
多くのマインドフルネスのプログラムは、8週間かけて習得する仕組みとなっています。
5. 気づきを記録する
気づきを記録すると、自分の状態がよりわかるようになります。
週に1回など、定期的に振り返る習慣をつけましょう。
6. 意図を設定する
慣れてきたら、インテンション(意図)を設定してから、マインドフルネスを行うようにしましょう。
例えば、朝にマインドフルネスを行う場合は、その日のインテンションを設定しましょう。
「今日は集中しよう」
「今日は部下の立場に立って行動してみよう」
「今日は例を示しながらリーダーシップを発揮しよう」
など、結果に即したゴールではなく、行動や心構えに基づいた意図がお勧めです。
または、マインドフルネス自体の意図を設定してもいいでしょう。
例えば、
「最近モヤモヤしている原因に気づいてみよう」
「イラっとしてしまう癖を直そう」
「とにかくこの10分間はリラックスしよう」
など、その時の必要に応じて自由に設定します。
7. アプリを活用する
マインドフルネスで検索をすると、たくさんのアプリが出てきます。
ガイドやタイマーの機能があり、自分がどれだけ実践したかを記録してくれるものもあり、習慣化しやすくなります。
8. グループに参加する
マインドフルネスは一人でやるよりも、グループで行う方が、より集中できると言われています。
さまざまなプログラムやイベントがあるので、時折参加してみると、継続するモチベーションにもつながるでしょう。
今回は、マインドフルネスの実践方法についてお伝えしました。
目標達成に追われ、対人ストレスも多い営業マンにとって、マインドフルネスは大きな助けになることでしょう。
ぜひトライしてみてください。