見込み客のように見えるが実はそうではない層を「疑似客(サスペクト)」と言います
営業を効率化し結果を出していくには、こういった疑似客を早期に特定することが大切です。
今回は疑似客と見込み客を見分ける方法をご紹介します。
1. 非公開情報を教えてくれたか
本当の見込み客とは段々と関係が深まっていきますが、疑似客は自分にとってリスクのない安全圏内でしか接してくれません。
当然、一般に公開されていない非公開情報も共有はしてくれません。
反対に、あなたの営業活動に役に立つ非公開情報を早い段階で共有してくれる見込み客は確度が高いといえます。
疑似客かどうかが判断できない場合は思い切って非公開情報を共有してもらえるかどうか、聞いてみましょう。
具体的には、どういう商品やサービスを使いたいと思っているのかや、現在使っている商品、予算、家族構成などの事実を聞きます。
その場で答えてくれてなくも、お会いしたときにお話ししましょう、と言ってくれる場合もあります。
2. 真のニーズを共有してくれたか
表面上の課題ではなく、具体的に困っていること、妥協をしているが本当は解決したいこと、導入を踏みとどまっている理由など、真のニーズを共有してくれたかどうかも、疑似客かどうかを判断できるポイントです。
ただ、相手があなたをまだ信頼していないという可能性もあります。
問題を解決できるという証拠を見込客に提供をしてから、判断をしましょう。
3. あなたの依頼に応えてくれたか
電話や訪問の後、資料や提案へのフィードバックを依頼するのも見込客の本気度をはかる一つの方法です。
疑似客は自分の手間になるようなことは決してしませんが、見込み客は取引をよいものにするためであれば、小さな努力は惜しまないものです。
4. 意思決定者が誰かをわかっているか
取引や購入の意思決定者ははっきりしていますか?
おそらく今話している見込み客だと思うがよくわからない、という場合は要注意です。
疑似客は営業マンに対し一人で対応をする傾向があります。
他の人と会ったことがないという場合や、その他の関係者の名前がわからない場合は、その担当者が取引を先に進める意思がない可能性があります。
意思決定者がわかっていない場合は、価格提示をしても無駄に終わることが多くなってしまいます。
参考記事:意思決定者の4つのタイプと対策
5. 購買決定プロセスや期間を理解しているか
意思決定者がわかっても安心してはいけません。
購買決定プロセスや期間についてもしっかりと情報を把握し、可能性やリスクを吟味しましょう。
営業マンにとってタイミングを見定める能力は重要です。
購入予定時期があまりにも先とわかった場合は、見込み度を下げることが必要です。
6. 購入に関わる価値観を理解しているか
購入に関わる価値観や判断基準は実にさまざまです。
商品やサービスの質が最も重要と考える人もいれば、価格重視の人、どれだけ早く導入できるかがポイントの場合もあります。
見込み客によっては優先順位も変わってきます。
購入できる資金が豊富にあっても、予算が小さい場合もあります。
ニーズが顕在化していない場合では当然予算化されていません。
また、過去にその商品やサービスの購入経験がない場合もあります。
そのように初めて購入するケースでは、予算化や購入に関する不安へのケアも大切になってきます。
予算がないから疑似客とせず、購入を実現化するプロセスに関われる可能性があるかどうかを見極めましょう。
7. 提案やその他の活動計画との親和性はあるか
商品やサービスが課題に合っていたとしても、企業戦略やその他の活動計画と合わないこともあります。
例えば、別に大規模な導入計画があり、その導入が完了しないと、決断ができないといったケースです。
自分の商品やサービスが見込み客にとってどういう位置づけなのかを一歩引いて捉えると、見込み客の評価も変わることがあります。
いかがでしたか?
疑似客と見込み客を見分けるのは簡単ではありません。
しかし、実際の営業現場では、かなりの時間と労力が疑似客に費やされています。
成約率と利益率の向上には疑似客の存在を早期から意識し、さまざまな観点からスクリーニングをしていくことが大切です。
セールスハックスでは見込み客を長期的に育成していくことを薦めています。
疑似客と判断をした場合も、育成を続ける価値があるのかを慎重に見極めましょう。