電話営業で成果を上げるためのKPI 12選

電話営業 成果 KPI

営業チームの売上達成にむけて、リーダーとして上手に使いたいのが、KPI(キーパフォーマンスインジケーター)です。
日本語では重要業績評価指数と訳されます。
営業におけるKPIでは、営業の最終目標である売上達成に向けての途中プロセスにおいて、営業マンの行動、見込み客や顧客の数、案件数など、具体的な指標を設定します。
最終ゴールの途中に中間ゴール(KPI)を持つことによって、営業マンの行動を把握、改善することができ、最終的な目標達成を助けることになります。
今回は、電話営業で成果を上げるのに役立つKPIをご紹介します。
電話営業中心のインサイドセールス(内勤営業)チームのKPIとしてもご活用いただけます。

営業活動KPI集

1. リーチ率(通話率)

リーチ率=通話数/コール数
まず測りたいのが行動についてのKPIです。
コール数がいくら多くても、実際に見込み客にリーチできていなければ、実質的な営業活動はできていないということになってしまいます。
チーム内のリーチ率にばらつきがあるようでしたら、スキルに差があるか、時間の使い方に課題があるということになります。
全体的に低い、低下傾向にある場合は、リストの見直しや精査が必要となるでしょう。

2. 精査率(絞り込み率)

精査率=精査された見込み客数/通話数
質に関わるKPIもひとつは持ちましょう。
例えば、通話してヒアリングをした結果、次の段階に進めようと絞り込んだ見込み客、つまり精査された見込み客数の率を測定すると、リストや営業活動の質が見えてきます。
通話率が高くても精査率が低い場合は、リストに問題がある場合と、ヒアリングスキルに問題がある場合の両方が考えられます。

3. コンバージョン率

コンバージョン率=次のステップに進んだ数/コール数
コンバージョン率は一般的には成約率を意味することが多いですが、電話営業の目的によって、次のステップの定義を変えた上で、KPIとして活用するのがお薦めです。
次のステップの例としては、アポイント獲得、デモ、トライアル、見積もり提示などがあります。

4. 平均通話時間

平均通話時間=総通話時間/通話数
保留や転送の時間も含めた総通話時間を、すべての通話数で割ったものです。
長い場合は、トーク力やクロージングスキルが低い、商品やサービスへの理解が乏しく的確な説明ができていない、電話をする前の準備が不十分などの可能性があります。
保留時間や転送時間があまりにも長い場合は、リストの見直しも必要かもしれません。

5. 初回コールコンバージョン率

初回コールコンバージョン率=初回でのコンバージョン数/コール数
初回の通話でコンバージョンに成功した率が高い場合は、担当営業マンのスキルの高さ、効率のよさを示します。
逆に低い場合は、初回の通話でどんな会話ができているのかを、録音を聞いたりロールプレイングをして、確認する必要があるかもしれません。

6. 電話営業稼働率

電話営業稼働率=総通話時間/総稼働時間
稼働率が低い場合は、通話前後の作業に時間を要しているということ。
つまり、生産性に課題があるということになります。
通話の結果の記録や、次にかける相手先の選定に時間がかかっている場合は、システムやテンプレートの導入により、大幅な改善が期待できます。
また、行っている作業やプロセスが本当に必要かどうかも改めて見直しましょう。

7. 電話営業ROI

電話営業ROI=電話営業活動による利益/電話営業投資額
いくら売上が高くても、投資額に見合ったものになっていなければ、効果が低い営業活動となってしまいます。
そのため、電話営業単独についても、ROI(投資対効果)を確認しましょう。

8. 意思決定者との通話数(キーマン通話数)

本質的な目標をここに置いてもいいぐらいです。
何をもって意思決定者とするかはよく議論して、明確な定義を決めるようにしましょう。
すぐにはわからない場合もあり、各営業マンが個別に判断してしまうと、主観的な結果となってしまいます。

9. 意思決定者との初回通話数

意思決定者との初回通話数=意思決定者との通話数-意思決定者との2回目以降の通話数
意思決定者との通話数だけをカウントすると、2回目、3回目の通話数も含まれてしまいます。
なかなか進捗しない案件が多い場合は、意思決定者との通話数が多いのにもかかわらず、売上が伸びていないという状態にもなり得ます。
初回通話数だけをカウントするか、全体から2回目以降の通話を除き、営業プロセスの転機となった通話数を明確にしましょう。

10. ゲートキーパー率

ゲートキーパー率=ゲートキーパーが出た通話/通話数
最初に電話に出る人を「ゲートキーパー」(門番)と呼びます。
例えば、受付担当、オペレーター、秘書、アシスタント、実務担当者、家族です。
ゲートキーパー率が高い場合は、ゲートキーパー対策のトークスクリプトを用意する、トレーニングを実施するなどの対策が必要になります。
直通番号が取得できるよう、リストの獲得方法も見直すとよいでしょう。

11. 追加情報送付者アポイント率

追加情報送付者コンバージョン率=追加で情報を送った人でアポイント獲得した数/追加情報送付数
電話の後、メールなどで追加の情報を送った場合は、興味度合いが強い見込み客である場合と、電話を切る口実を探している場合の2パターンがあります。
その後のアポイントに結びついているようであれば、情報送付の提案や、送る資料や情報の精査と強化を行うと、営業活動の効果が向上する可能性があります。

12. 新情報獲得通話数

通話数が多くても、新しい情報が得られていなければ、無駄な会話を繰り返していることになります。
新情報を獲得した通話数からは、よりきめ細かく、効果をあげた通話数を量的に確認できます。
さらに新情報獲得通話率を出した結果、絞り込み率と数字が近い場合は、KPIをどちらかに絞るとよいでしょう。

今回は、電話営業のKPIについてお伝えしました。
ご紹介したKPIのすべてを使用する必要はありません。
現在の電話営業活動の課題に応じて、適切なKPIを選定しましょう。

    営業KPI

原誠

関連記事

  • 営業スキル

    営業フォローにおける電話とメールの重要性とは

  • 営業スキル

    インバウンド営業とアウトバウンド営業の違いとは

  • 営業スキル

    新規開拓営業でアポイント獲得率を上げるコツとは【BtoB】