評価する側もされる側も満足する、営業職の年末の評価のコツ

営業職 評価 コツ

評価する側もされる側も気が重いのが、年末の人事評価ではないでしょうか。
どうしても形式的になりがちで、必要なことだけ伝えて短時間で終わらせてしまっている方も多いかもしれません。
しかし、営業マンの売上達成や組織の恒常的な成長のためには、この機会を最大限に活用することが大切です。
今回は、営業職の年末の評価のコツをご紹介します。

1. 準備をする

準備をしないでのぞむのは論外です。重要な商談と同じと考え、しっかり準備をしましょう。
まずは邪魔が入らない日時を確保します。
日程を伝える際、マネージャーは営業マンに以下の5つのポイントについて準備をするように伝えます。
a. 売上目標の達成度
b. うまくいったこと
c. うまくいかなかったこと
d. 向上したスキル
e. 改善したいこと
マネージャーも直前にバタバタと準備をするのではなく、遅くとも1週間前から準備をします。

2. 給与や待遇の話は避ける

営業職は業績と給与が連動している場合が多いため、評価の際にどうしても給与や待遇の話になりがちです。
しかし、評価は何がうまくいって何がうまくいかなかったことを明確にし、その年の業績について双方が合意をする場です。
待遇について話し合う場はまた別途設け、評価の際には給与や待遇の話はしないようにしましょう。

3. 行動について具体的に話す

「頑張りが足りなかった」「よくなってきている」など、曖昧な表現は避け、行動について具体的に話をしましょう。
例えば、下記のような言い方をすると、お互いに何が焦点なのかがわかりやすくなります。
「コール数は増えているけれど、通話数が足りていないので、コールリストを精査する習慣が必要なのでは?」
「A社の商談で課題のヒアリング力が以前よりアップしていると感じた」

4. トレンドについて語る

評価にはデータを積極的に活用しましょう。
しかし、最終的な数字だけではなく、四半期、月ごとの平均値も活用し、トレンドを見るようにしましょう。
例えば、売上を達成していたとしても、その大部分を前半であげていたとしたら、後半はスランプに入っている可能性があります。
逆に、売上を達成できていなくても、毎月の平均売上が着実に増加しているようであれば、営業マンが成長を続けていると言えます。

5. 対話をする

評価は対話の場であることを肝に銘じましょう。
それでもどうしても評価を一方的に申し渡すスタイルになりがちです。必ず営業マンの意見や感じたことを吸い上げるようにしましょう。
特に評価ランクについて自己評価や期待と合っていたかは必ず確認しましょう。

6. フォローアップする日を決める

評価をして終わりではありません。
フォローアップする日をその場で決め、それまでに次年度の目標と達成プランを営業マン自身に作成をしてもらいます。
目標とプランはフォローアップミーティングの前に提出をしてもらい、マネージャーは事前にそれらをしっかりレビューをしてからミーティングにのぞみます。

7. 達成したことを記録する習慣をつける

真剣に1年間の振り返りを行うと、いかに多くのことを忘れてしまっているかに気づきます。
具体的にフィードバックをしたくても、材料が数字だけしかなく困惑してしまう、上司に頑張りをアピールしたくてもよい実例が思い出せない、ということは珍しくありません。
営業マンの評価の場をより有意義ものにするため、是非お勧めしたいことが、達成したことを記録する習慣をつけることです。
ファイルを一つ作り、時系列に記録をしていくだけで、自動的に「業績リスト」ができます。
気づいたときや移動中にスマートフォンのメモに記録をしてもよいでしょう。

今回は、営業職の年末の評価のコツについてお伝えしました。
評価は本来、マネージャーにとっても営業マンにとっても、有意義であるべきものです。
この場があるから会社も営業マンも成長できていると実感できるようにするには、しっかりとした準備、主体性を持って臨む、フォローアップする、など、努力が必要です。
営業マンのやる気を高め成長を促すには、対話に加えて、自ら率先して動き、自己管理で管理できるような目標を設定が有効です。
やる気を高める目標設定については「営業マンの目標設定に「SMART」の法則を取り入れよう」にて解説しています。

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原誠

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