営業マンが気を付けるべきソーシャルリスク

営業マンが気を付けるべきソーシャルリスク

移動時間や外に出ることが多い営業マン。
取引先までの移動中やお昼休みの少しの時間でソーシャルメディアをチェック!なんて方も多くおられるのではないでしょうか。
しかし近年ソーシャルメディアへのリスクも高まっており、外にでる営業マンにとっては実はすごくリスクが高い対象でもあります。
大きなニュースになるような事例はアルバイトが起こすようなものが多いので、自分には関係ない。
モラルを守っているから大丈夫!と人ごとのように思う方もたくさんおられるかと思いますが、営業マンにも意外な落とし穴が潜んでいるのです。
今回は、営業マンがソーシャルメディアを使う上でリスクになりかねないポイントのご紹介と、会社を巻き込んで炎上してしまった事例をご紹介したいと思います。

記念写真・タグ付け・チェックインするときは少し考えて

・誰もが知っている大手に商談に出かけたとき、ついつい友達に自慢したくて・・・
入り口のロゴと一緒に写真を撮ってInstagramに投稿
・取引先との飲み会中写真に取引先の方をタグ付けしてFacebookに投稿。
・取引先の本社にチェックインしてTwitterに「これから営業行ってきます!」

すべてソーシャルメディアを見ているとよくある風景に感じますが、これらの行動はすべて見ている人に取引先や営業先を全世界に発信しているのと同じです。
関係が良好な取引先などなら隠す必要はありませんが、企業と企業が取り交わしている契約の中には、こういった行動を良しとしない場合も多くあります。
またライバル企業から見れば、どの会社のどの営業マンが営業をかけているのか一目瞭然になってしまう懸念もあります。
もちろんさらに取引先との関係を深めたいという気持ちでの行動も多くあると思いますが、「もしかしたら、取引先の中には困る人もおられるのでは?」と一度自分に問いかけてから行動することが、リスク回避につながります。

飲み会が多い営業マン。うっかり飲み会の席で・・・

飲み会が多い営業マン。
飲み会は営業時間外だから少し気持ちが大きくなってしまい、秘密の話を大声で話してしまったり、ライバル企業の悪口を言ってしまったりと、飲み会でよくある〝悪ふざけ”。
これまでは、無礼講でその場で終わっていた話もソーシャルメディアを通せば、わずか数時間で日本中に広がり、会社を巻き込んだ炎上につながるリスクがあります。
ある製薬会社の社員が飲み会中にTwitterに「仲良い薬局から睡眠薬の後発まとめ買いして飲み会の時に酒に入れた」などと投稿し、一気に拡散。
Twitterアカウントの住所などからFacebookアカウントが見つかりすぐに本人と勤めている製薬会社が特定され、会社が公式に釈明・謝罪を行うという事態に発展しました。
この事例で怖いのはこの本人特定までの時間がものすごいスピードだという事。某掲示板などには本人特定をする〝職人”と呼ばれる人が多くおり、あらゆる方法を使いすぐに本人を特定し〝さらし”行為を行います。
さらされた本人の情報はソーシャルメディアのシェア機能を使い、数時間で日本中に知れ渡る恐ろしさを秘めています。
誰でも油断すればやってしまう可能性がありますよね。投稿する前に考えてみてください。

家族についつい・・・は本当に話して大丈夫?

毎日の疲れを癒してくれる家族。
家に帰れば愚痴や秘密の話もついつい「ここだけの話」として話してしまいませんか?
実はその話し相手の奥さんやお子さんは、最もソーシャルメディアのヘビーユーザーなんです。
某お菓子メーカーの高校生の娘さんが、公式発表前に、商品とCM起用のアイドルの情報をTwitterに投稿。
しかもなぜ知っているのかという問いに、父親が会社で担当だと答え、家族といえど守秘義務を守れ!とソーシャルメディアで炎上した事例があり、お菓子メーカーにも問い合わせが殺到したといいます。
だれも悪気がなくても、思わぬ大事になってしまうというソーシャルメディアの拡散力がもたらした炎上事例です。

最後に

ソーシャルメディアはこれまでの情報収集のあり方を変えた、革新的なメディアですが、急速な勢いで広がったからこそ、リテラシー不足が生む炎上事例が後を絶ちません。
最近ではソーシャルメディアポリシーを作り、社員のソーシャルメディアを扱うルール作りを行っている企業もたくさんあります。
しかし、どこまで行っても一人一人の行動を監視するのは限界があり、ゼロにするのは無理だと思います。
だからこそ個人のソーシャルリテラシーを上げる取り組みを、地道に会社で実施することでこういった炎上リスクを減らしていくことが大切です。

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原誠